小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:108

新生児期の皮膚バリア機能が食物アレルギー発症予測の指標に?

 食物アレルゲンへの経皮曝露が、食物感作/食物アレルギーを引き起こす可能性がある。アイルランド・コーク大学のMaeve M. Kelleher氏らは、経表皮水分蒸散量(TEWL)を指標とした皮膚バリア機能と食物アレルギーとの関連を調べる出生コホート研究を行い、新生児期の皮膚バリア機能障害が、アトピー性皮膚炎の有無にかかわらず2歳時の食物アレルギー発症を予測することを明らかにした。

ジカウイルス胎内感染児の3分の1に先天性眼障害

 ジカウイルス感染は、2015年にブラジル北東部で流行が確認され、南北アメリカの多くの地域にまで急速に拡大している。最近、新生児の小頭症とこれら小頭症児における視力を脅かす所見が増加していることから、ブラジル・ロベルト サントス総合病院のBruno de Paula Freitas氏らは、胎内感染が疑われる小頭症児の眼所見について調査した。

難治性てんかん重積状態への有用な対処法

 小児の痙攣難治性てんかん重積状態の治療における、全身麻酔導入前のレベチラセタムおよびバルプロ酸の有効性、安全性を比較した研究は不十分である。トルコ・Dr Behcet Uzこども病院のRana Isguder氏らは、2011~14年に小児集中治療室に入院した痙攣てんかん重積状態の患者における抗てんかん薬の有効性を比較するため検討を行った。Journal of child neurology誌オンライン版2016年4月14日号の報告。

FDAの承認が抗精神病薬の適応外処方に与える影響

 FDAによる承認後、多くの薬剤が適応外で処方されている。適応外の使用における有効性や安全性をサポートする明確なエビデンスが存在する場合には、医薬品承認事項変更申請(sNDAs)を通じて、正式にFDAの承認を申請することができる。米国・ハーバード大学医学部ブリガム&ウィメンズ病院のBo Wang氏らは、小児に対し抗精神病薬を処方するうえで、小児使用に関するsNDAsのFDA決定への影響を評価した。PloS one誌オンライン版2016年3月31日号の報告。

17歳前後の肥満、成人後の心血管死リスクが3.5倍/NEJM

 青年期BMIが50パーセンタイル以上において、成人での心血管疾患死のリスクが増大することが明らかにされた。BMIが50~74パーセンタイルの、いわゆる“許容範囲”と考えられている群でも同リスクの増加が認められ、95パーセンタイル以上群では5~24パーセンタイル群に比べて、心血管疾患死のリスクが3.5倍に増大したという。イスラエル・Sheba Medical CenterのGilad Twig氏らが、平均年齢17.3歳の青年男女230万人について約40年間追跡を行った試験で明らかにしたもので、NEJM誌オンライン版2016年4月13日号で発表した。

神経性過食症と境界性パーソナリティ障害との関連

 小児期のトラウマ歴に基づく神経性過食症患者の発症の誘因の調査や、臨床に関連する外部検証ツールを用いた境界性パーソナリティ障害の精神病理との比較のため、米国・ファーゴ神経精神研究所のLinsey M Utzinger氏らは経験的手法にて検討した。The International journal of eating disorders誌オンライン版2016年4月1日号の報告。

小児に対するLAI治療、その安全性は

 長時間作用型注射剤抗精神病薬(LAIA)の数は、年々増加している。しかし、小児に対するLAIA治療の安全性、有効性は確立されていない。米国・ケースメディカルセンターのStephanie Pope氏らは、ケースシリーズにより小児に対するLAIA治療を研究することで、その知見不足を補うための試みを行った。Journal of child and adolescent psychopharmacology誌オンライン版2016年3月30日号の報告。