小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:39

ミズイボに、一酸化窒素放出ゲル剤の有効性・安全性を確認

 伝染性軟属腫(MC)の治療として、新規塗布薬の一酸化窒素(NO)放出薬である10.3%berdazimerゲル剤が、良好な有効性と安全性を示し有害事象の発現頻度は低率だったことを、米国・Texas Dermatology and Laser SpecialistsのJohn C. Browning氏らが第III相無作為化試験の結果、報告した。MCは伝染性軟属腫ウイルス(molluscipoxvirus)によって引き起こされる、日常診療でよくみかける持続性で伝染性の高い皮膚感染症で、自然治癒することが多いとされる一方、数ヵ月から数年続く可能性も否定できない。米国では年間約600万人が症状に悩まされ、1~14歳の子供の発生が最も多いと報告されているが、米国FDA承認薬はいまのところないという。わが国でも同様に子供に多く、治療方針は自然治癒を待つものから冷凍凝固療法など外科的処置まで柔軟に選択されている。JAMA Dermatology誌オンライン版2022年7月13日号掲載の報告。

奥が深い“NO benefit”(解説:今中和人氏)

本邦では保険収載されるほど、一酸化窒素(NO)療法は広く普及している。NOは水溶性が低く、急速に失活する生理活性物質であるため、基本コンセプトは経気道的投与と気道付近にほぼ限局した血管拡張で、もっぱら肺血圧低下と換気血流比不均衡是正に伴う呼吸・循環状態の改善を目的に使用される。本論文は開心術中、人工肺にNOを送気するトライアルで、前述の基本コンセプトと大幅に異なるが、実は2013年には小児で、2019年には成人で、この方法の有用性を示した先行研究がJTCVS誌に掲載されている。ただ、いずれも前向き無作為化試験といっても単施設で患者数がかなり少なく、共通する便益は半日後や翌日の一過性のバイオマーカー値のみだったが、他に2016年に1本、小児で臨床的な有効性を報告した200例規模の論文も存在する。

5~11歳へのファイザーワクチン、オミクロン株への有効性/NEJM

 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のオミクロン変異株(B.1.1.529)流行中における5~11歳へのmRNAワクチンBNT162b2(ファイザー製)の2回接種により、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による入院リスクは低下したことが、シンガポール・シンガポール大学のSharon H. X. Tan氏らによる検討で示された。2021年11月初旬に初めて確認されて以来、オミクロン変異株は多くの国で急速に拡大し、デルタ変異株(B.1.617.2)に置き換わり、優勢株となっている。これまで、小児におけるオミクロン変異株に対するワクチンの有効性に関するデータは不足していた。NEJM誌オンライン版2022年7月20日号掲載の報告。

原因不明の小児急性肝炎、英国44例の臨床像/NEJM

 2022年1月~3月に、英国・スコットランドの中部地域で小児の原因不明の急性肝炎が10例報告され、世界保健機関(WHO)は4月15日、Disease Outbreak Newsでこれに言及した。WHOはさらに、4月5日~5月26日までに33ヵ国で診断された同疾患の可能性例が少なくとも650例存在するとし、このうち222例(34.2%)は英国の症例であった。同国・Birmingham Women’s and Children’s NHS Foundation TrustのChayarani Kelgeri氏らは、今回、同施設に紹介された原因不明の急性肝炎44例の臨床像、疾患の経過、初期のアウトカムについて報告した。研究の詳細は、NEJM誌オンライン版2022年7月13日号に掲載された。

若年層での3回目接種、オミクロン株流行下も感染率低下/JAMA

 若年層での新型コロナウイルスワクチンのブースター接種の有効性を検討するため、米国の医療情報コンサルティング企業のIQVIAは、全米プロバスケットボール協会(NBA)の選手およびスタッフにおいて、ブースター接種者と未接種者の感染発生率を調査した結果、オミクロン株流行期でも、ブースター接種が感染率を有意に低下させることが示された。本結果は、JAMA誌2022年6月2日号オンライン版のリサーチレターに掲載された。

mRNAワクチン後の心筋炎、予防に有効な接種間隔は?/BMJ

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するmRNAワクチン接種後の心筋炎のリスクが最も高いのは、思春期および若年成人の男性であり、これらの集団ではモデルナ製よりファイザー製のワクチンを用い接種間隔は30日以上が望ましいこと、5~11歳の小児での心筋炎発症は非常に稀でエビデンスの確実性は低いことなどを、カナダ・アルバータ大学のJennifer Pillay氏らが、システマティック・レビューの結果、報告した。著者は、「mRNAワクチンに関連した心筋炎は良性と思われるが、長期追跡データは限られており、生検や組織形態学等の適切な検査を用いた前向き研究によりメカニズムの解明が進むだろう」とまとめている。BMJ誌2022年7月13日号掲載の報告。

ノババックス製ワクチン、12歳以上の接種を承認/添付文書改訂

 厚生労働省は7月21日、ノババックス製新型コロナウイルスワクチン「組換えコロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン」(商品名:ヌバキソビッド筋注)について添付文書を改訂し、初回免疫(1回目・2回目)の接種対象者の年齢を、18歳以上から12歳以上に引き下げたことを発表した。なお、本ワクチンの3回目の追加接種は、従来どおり18歳以上が対象となっている。また、初回免疫でほかのメーカーのワクチンを接種した者に対しては、ノババックス製ワクチンを3回目に使用した際の有効性と安全性は確立していないとしている。

オミクロン株流行時期における5~11歳児に対するBNT162b2ワクチンの有効性(解説:寺田教彦氏)

本研究はBNT162b2ワクチンのオミクロン株流行時期における5~11歳を対象にした研究である。オミクロン株の流行中に新規のワクチン接種を受けた小児におけるBNT162b2ワクチンの有効性を推定するため、イスラエル最大の医療組織であるクラリット・ヘルス・サービス(CHS)のデータを用いて2021年11月23日以降にワクチン接種を受けた5~11歳児と未接種の対照をマッチさせてSARS-CoV-2感染の予防、有症状のCOVID-19患者を比較しており、和文要約は「オミクロン株流行中の5~11歳のワクチン接種、実際の有効性は?/NEJM」に記載がある。

妊娠中のビタミンD補充、児のアトピー性皮膚炎を予防?

 母体へのビタミンD補充が、出生児の4歳時までのアトピー性湿疹リスクを減少させたことが、英国・サウサンプトン大学のSarah El-Heis氏らによる無作為化試験「UK Maternal Vitamin D Osteoporosis Study(MAVIDOS)」で示された。これまで、母体へのビタミンD補充と出生児のアトピー性湿疹リスクとを関連付けるエビデンスは一貫しておらず、大半が観察試験のデータに基づくものであった。著者は、「今回のデータは、乳児のアトピー性湿疹リスクに対する胎児期のビタミンD(コレカルシフェロール)補充の保護効果に関する無作為化試験初のエビデンスであり、保護効果が母乳中のコレカルシフェロール値上昇による可能性を示唆するものであった」と述べ、「所見は、アトピー性湿疹への発育上の影響と、アトピー性湿疹への周産期の影響は修正可能であることを支持するものである」とまとめている。British Journal of Dermatology誌オンライン版2022年6月28日号掲載の報告。  研究グループは、二重盲検無作為化プラセボ対照試験「MAVIDOS」の被験者データを用いて、妊娠中の母体へのコレカルシフェロール補充と、出産児のアトピー性湿疹リスクへの影響を月齢12、24、48ヵ月の時点で調べる検討を行った。

アレルギー予防のため、ピーナッツは1歳までに摂取すべき?/JAMA

 オーストラリアでは、2016年、幼児の食事ガイドラインが改訂され、ピーナッツアレルギーの予防のために生後12ヵ月までのピーナッツ導入が推奨されるようになった。同国マードック子ども研究所のVictoria X. Soriano氏らは、今回、この改訂の前後におけるピーナッツアレルギーの発生状況を調査し、ピーナッツの早期導入の推奨により有病率が0.5%低下したが、これは統計学的に有意な差ではないことを確認した。研究の詳細は、JAMA誌2022年7月5日号で報告された。  研究グループは、オーストラリアにおける生後12ヵ月までのピーナッツ導入の推奨が、幼児のピーナッツアレルギー発生の抑制に寄与するかの検証を目的に、一般住民を対象とした2つの横断的調査の結果を比較した。