不眠症のマネジメントにおいては、薬理学的治療が最も一般的に用いられる。しかし、不眠症に対する薬剤クラス間および各薬剤間の相対的な有効性および安全性、そのエビデンスの確実性を比較した研究は十分ではなかった。中国・蘭州大学のBei Pan氏らは、不眠症に対する治療薬の相対的な有効性、安全性、忍容性を評価するため、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。その結果、非ベンゾジアゼピンは、総睡眠時間、入眠潜時、中途覚醒に対する改善効果が認められた。他の不眠症に対する薬剤クラスおよび各薬剤においても、不眠症状の改善に対するベネフィットが認められた。著者らは、不眠症治療薬の選択に当たっては、不眠症の病態および各薬剤の安全性、忍容性に基づき治療薬を選択する必要があるとしている。Drugs誌2023年5月号の報告。