摂食障害と双極性障害は症状が類似しており、摂食行動や感情制御に根付いた特定の類似点が認められる。摂食障害と双極性障害の併存に関する研究は増えているものの、両疾患の同時進行に関する科学的データは十分に体系化されていない。ロシア・V.M. Bekhterev National Medical Research Center for Psychiatry and NeurologyのYana V. Yakovleva氏らは、双極I型およびII型障害患者におけるさまざまなタイプの摂食障害の有病率について、性別および両疾患の同時進行の臨床的特徴を考慮したうえで、スコーピングレビューを実施した。Consortium Psychiatricum誌2023年7月10日号の報告。
スコーピングレビューのためのPRISMAガイドラインに従い分析を行った。研究の検索にはMEDLINEデータベースを用いた。双極性障害および摂食障害と診断された患者に焦点を当てた研究を分析に含めた。摂食障害および双極性障害の診断の検証には、DSM-IV、DSM-5またはICD-10を用いた。レビュー結果の要約には、記述的分析法を用いた。