外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:138

乳がん診断時の腫瘍ステージ、生存に有意に影響/BMJ

 オランダ・エラスムス大学医療センターのSepideh Saadatmand氏らは、現時点での、乳がん検出時の腫瘍病期の生存への影響を調べた。17万強を対象とする前向き住民ベース研究の結果、現状で効果があるとされる全身療法で有意に生存に影響することを報告し、「早期での診断が不可欠である」と指摘した。BMJ誌オンライン版2015年10月6日号掲載の報告。

ホルモン受容体陽性早期乳がん対象のpalbociclib大規模国際共同第III相試験

 2015年8月26日-Alliance Foundation Trials, LLC(AFT)、オーストリア乳がん・結腸直腸がん研究グループ(ABCSG)、ファイザー社は、PALLAS(Palbociclib Collaborative Adjuvant Study:Palbociclibの術後補助療法に関する共同研究)試験を開始したことを発表した。この国際共同第III相臨床試験は、早期乳がん患者を対象としたもので、Breast International Group(BIG)、German Breast Group(GBG)、National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project(NSABP)、およびPrECOG, LLC(PrECOG)と共同で実施される。

「第14回 With You Tokyo ~あなたとブレストケアを考える会~」開催のご案内

 With You ~あなたとブレストケアを考える会~は、10月25日(日)に「第14回 With You Tokyo ~あなたとブレストケアを考える会~」を東京にて開催する。同会は、ブレストケアの質の向上を図るために、患者およびその家族と乳腺診療に携わる多職種の方々が同じ土俵に立って意見を交わすことのできる会で、患者や家族のケアに目を向け、地域に根ざした活動を行っている。これまで、全国7ヵ所(北海道・東北[仙台]・東京・名古屋・関西[大阪]・九州[福岡]・沖縄)で開催されており、東京での開催は14回目を迎える。

2型糖尿病への肥満手術、5年時点も転帰良好/Lancet

 肥満症の2型糖尿病患者に対しては肥満手術を行ったほうが薬物療法のみよりも、糖尿病の長期コントロールが良好であることが報告された。イタリア・Sacred Heartカトリック大学のGeltrude Mingrone氏らによる単施設非盲検無作為化試験の5年フォローアップの結果、示された。著者は、「肥満症の2型糖尿病患者において手術を治療アルゴリズムに組み込むべきである」と述べ、同時に、手術群においても高血糖再発を予防するために、血糖コントロールのモニタリングは継続すべきだとも指摘している。Lancet誌2015年9月5日号掲載の報告より。

ステージII結腸がんへの補助化学療法、再発・生存・QOLへの影響は?

 米国インディアナ大学のCari Lewis氏らは、ステージII結腸がん患者において、診断から24ヵ月にわたり補助化学療法とQOL・再発・生存との関連を検討するコホート研究を行った。その結果、ステージII結腸がんで化学療法を受けた患者は、受けなかった患者に比べ、24ヵ月後のQOL・再発・全死因死亡が不良という傾向がみられた。著者らは「今後、追跡期間の延長とともに、化学療法の種類に焦点を当てた研究が必要である」としている。Supportive care in cancer誌オンライン版2015年9月9日号に掲載。

少量飲酒でも発がんリスクは上昇する?/BMJ

 米国人では、大量飲酒は何種かのがんリスクを上昇することが知られている。ハーバードTHチャン公衆衛生大学院のYin Cao氏らは今回、少量~中等量の飲酒(女性1日1杯、男性1日1~2杯)により、有意差はないものの発がんリスクがわずかに上昇することを確認した。一方で、喫煙と独立した飲酒の役割は明らかになっていない。米国では非喫煙者が増加しているが、先行研究で喫煙は、飲酒ががんに及ぼす影響を部分的に促進する可能性があることが示されているものの、非喫煙者に喫煙者に関する知見をそのまま当てはめることはできないという。BMJ誌オンライン版2015年8月18日号掲載の報告より。

早期乳がんにおける術後補助療法としてのビスホスホネート:無作為化試験からの個々のデータのメタ分析(解説:矢形 寛 氏)-402

ビスホスホネートは、転移抑制、とくに骨転移の予防に効果を示す可能性が指摘されているが、臨床試験によって結果が一定していない。しかし、サブセット解析では、閉経後または高齢女性に対してはベネフィットが示唆されている。そこで、術後補助療法としてのビスホスホネートのリスクとベネフィットを明らかにするため、Early Breast Cancer Trialists’Collaborative Group(EBCTCG)のグループによってメタ分析が行われた。主要評価項目は、再発、遠隔再発と乳がん死である。主要サブグループ調査項目は、遠隔転移部位(骨とそれ以外)、閉経状態(閉経後[自然および人工]とそれ以外)、ビスホスホネートのクラス(アミノ基を含有するもの[ゾレドロン酸、イバンドロン酸、パミドロン酸]とそれ以外[クロドロン酸])である。