外科/乳腺外科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:141

オピオイド服用中のBZD、過剰摂取死リスク増大/BMJ

 オピオイド鎮痛薬服用中のベンゾジアゼピン系薬投与は、過剰摂取による死亡リスクの増大と用量依存的に関連することが、米国・ブラウン大学のTae Woo Park氏らによる症例コホート研究の結果、報告された。また薬剤種別の検討において、クロナゼパムと比較してtemazepam(国内未承認)の同死亡リスクが低いことも明らかにされた。BMJ誌オンライン版2015年6月10日号掲載の報告より。

palbociclib、内分泌療法後に進行した乳がんのPFS延長/NEJM

 ホルモン受容体(HR)陽性ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HER2-)進行乳がんで、ホルモン療法を受けたが再発や進行を認めた患者に対し、palbociclib+フルベストラント(商品名:フェソロデックス)投与は、フルベストラント単独と比べて無増悪生存期間を有意に延長した。英国・王立マーズデン病院のNicholas C. Turner氏らが521例を対象に行った、第III相プラセボ対照無作為化比較試験の結果、示された。HR陽性乳がんの増殖は、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)4および6に依存している。palbociclibはCDK4とCDK6を阻害する経口分子標的薬である。NEJM誌オンライン版2015年6月1日号掲載の報告より。

全周追加切除で早期乳がんの再手術が減少/NEJM

 乳房部分切除術後に切除腔の組織を全周的に追加切除すると、追加切除を行わない場合に比べ断端陽性率が改善し、再手術率が半減することが、米国イェールがんセンターのAnees B Chagpar氏らの検討で示された。早期乳がん女性の多くが乳房部分切除術による温存治療を受けており、全摘出術と同等の生存率が達成されている。一方、部分切除術後の断端陽性率は約20~40%とされ、この場合は局所再発を回避するために再手術を行うことが多い。NEJM誌オンライン版2015年5月30日号掲載の報告より。

問診のみで5年以内の死亡を予測可能?50万人の前向き研究/Lancet

 身体的な検査を行わなくても、通常の問診のみで得た情報が、中高年者の全死因死亡を最も強力に予測する可能性があることが、英国のバイオバンク(UK Biobank)の約50万人のデータを用いた検討で明らかとなった。スウェーデン・カロリンスカ研究所のAndrea Ganna氏とウプサラ大学のErik Ingelsson氏がLancet誌オンライン版2015年6月2日号で報告した。とくに中高年者の余命を正確に把握し、リスクを層別化することは、公衆衛生学上の重要な優先事項であり、臨床的な意思決定の中心的課題とされる。短期的な死亡に関する予後指標はすでに存在するが、これらは主に高齢者や高リスク集団を対象としており、サンプルサイズが小さい、リスク因子数が少ないなどの限界があるという。

TRIGGER試験:急性上部消化管出血に対する限定的輸血対自由な輸血;実用的・非盲検かつ集団をランダム化した実現可能性試験(解説:上村 直実 氏)-368

 臨床現場で上部消化管出血(UGIB)患者に対する診療においては、迅速に出血源を発見して止血することと同時に、輸血を行うか否かを判断することが重要となる。「非盲検集団無作為化試験」が、この輸血施行の判断基準に関するエビデンスを得るための研究デザインとして、適切であるか否かを検証するために施行されたTRIGGER試験の結果が公表された。

女性もBMI高いと大腸がんリスク増加

 男性ではBMIが高いと大腸がんリスクが増加することが明らかだが、女性でははっきりしていない。米国・ベイラー医科大学のAaron P Thrift氏らは、BMIと大腸がんの因果関係を、観察研究ではなくメンデルランダム化研究により推定した。その結果、女性において高BMIが大腸がんリスク増加に関連していたことを報告した。また、男性において腹部肥満が全身肥満より重要な危険因子かどうか、さらなる調査が必要と述べている。Cancer epidemiology, biomarkers & prevention誌オンライン版2015年5月14日号に掲載。

上部消化管出血への輸血戦略、大規模RCTは可能か/Lancet

 論争の的となっている急性上部消化管出血への輸血戦略について、大規模な非盲検集団無作為化試験の実行可能性を探るTRIGGER試験が英国・オックスフォード大学のVipul Jairath氏らにより行われた。その結果、試験は実行可能であることが示され、著者は、「臨床診療ガイドラインで、すべての上部消化管出血患者に対する制限輸血戦略を推奨するよう記述を変える前に、その効果を評価する大規模な集団無作為化試験は実行可能であり、実施が必須である」と指摘した。これまで、同戦略に関する検討は小規模試験3件と単施設試験1件のみである。単施設試験の所見では、制限輸血(限定的な赤血球[RBC]輸血)群で死亡の低下が報告されており、研究グループは、同所見が多施設の集団無作為化試験によって立証されるか否かを検討することを目的とした。Lancet誌オンライン版2015年5月5日号掲載の報告より。

真皮縫合、セットバック縫合vs. 垂直マットレス縫合

 セットバック縫合は真皮の剥離面から刺入し剥離面へ刺出する縫合法で、垂直マットレス縫合に代わる真皮縫合となり得ることが示唆されている。米国・カリフォルニア大学デイビス校のAudrey S. Wang氏らは無作為化盲検比較試験を行い、セットバック縫合が埋没垂直マットレス縫合より創縁の外反に優れ、縫合痕も美容的に良好であることを明らかにした。Journal of the American Academy of Dermatology誌2015年4月号の掲載報告。