新規アンドロゲン標的薬が無効なCRPCの予測因子/NEJM
去勢抵抗性前立腺がん(CRPC)患者の血中循環腫瘍細胞(CTC)におけるアンドロゲン受容体スプライスバリアント7のmRNA(AR-V7)は、CRPC治療薬エンザルタミドやアビラテロンに対する抵抗性獲得の原因である可能性が、米国ジョンズ・ホプキンス大学のEmmanuel S. Antonarakis氏らの検討で示された。両薬剤は、転移性CRPC(mCRPC)の治療にブレークスルーをもたらしたが、患者の約20~40%が反応せず、奏効例も最終的に抵抗性となる。抵抗性の原因として、アンドロゲン受容体のスプライスバリアントの可能性が指摘されており、AR-V7によってコードされるタンパク質は、両薬剤が標的とする受容体のリガンド結合領域を欠くが、リガンド非依存性の転写因子として構成的活性化の状態にあることが知られている。NEJM誌2014年9月11日号(オンライン版2014年9月3日号)掲載の報告。