アレルギー科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:25

コントロール不良喘息へのLAMA併用、RCTのメタ解析/JAMA

 コントロール不良の持続型喘息患者に対し、吸入ステロイド(ICS)への長時間作用性抗コリン薬(LAMA)の追加は、ICS単独と比べて増悪のリスクが有意に低かった。一方で、追加薬としてのLAMAの効果は、長時間作用性β2刺激薬(LABA)よりも上回る可能性は示されなかった。また、3剤併用(ICS+LAMA+LABA)が増悪リスクをより低減することは示されなかった。米国・コネティカット大学薬学校のDiana M. Sobieraj氏らが、15の無作為化試験についてメタ解析を行い明らかにしたもので、JAMA誌オンライン版2018年3月19日号で発表した。

成人アトピー、日米欧での有病率は約2~5%

 成人におけるアトピー性皮膚炎(AD)の有病率については認識に違いがあることから、フランス・ナント大学病院のSebastien Barbarot氏らは、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国および日本においてWEBベースの国際横断研究を行った。その結果、各国における成人のAD有病率は2.1~4.9%で、評価尺度または地域に関係なく重症ADの割合は低いことが示された。Allergy誌オンライン版2018年2月13日号掲載の報告。

小児喘息の悪化初期に吸入ステロイド5倍量、その結果は?/NEJM

 小児の軽・中等症持続型喘息患者において、吸入ステロイドによる維持療法中に喘息コントロール悪化の初期徴候を認めた場合、吸入ステロイドを5倍量としても重症喘息増悪の発生率は低下せず、その他の喘息に関する評価項目の改善も確認されなかった。米国・ウィスコンシン大学のDaniel J. Jackson氏らが、STICS(Step Up Yellow Zone Inhaled Corticosteroids to Prevent Exacerbations)試験の結果を報告した。吸入ステロイドなどの喘息管理薬を定期的に使用していても、しばしば喘息増悪が起こり、臨床医は、喘息コントロール悪化の初期徴候を認めると吸入ステロイドを増量することが一般的である。しかし、この戦略の小児に対する安全性/有効性は明らかになっていなかった。NEJM誌2018年3月8日号掲載の報告。

吸入ステロイド4倍量を許容する自己管理で、喘息増悪リスク2割減/NEJM

 吸入ステロイド使用にもかかわらず過去1年以内に増悪を発症した成人および思春期の喘息患者について、吸入ステロイドを4倍量までの増量を含む自己管理計画(患者自身が喘息を管理する計画)を導入することで、増量を行わない計画と比べて重度増悪リスクは約2割減少することが示された。英国・National Institute for Health Research Biomedical Research CentreのTricia McKeever氏らが、1,922例を対象に行った無作為化比較試験の結果で、NEJM誌2018年3月8日号で発表した。

日本人掌蹠膿疱症患者でguselkumabが有効

 日本人掌蹠膿疱症(PPP)患者を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験において、抗IL-23モノクローナル抗体guselkumabは、PPPの治療選択肢として安全かつ有用であることが認められた。日本大学の照井 正氏らが報告した。PPPは、難治性の皮膚疾患で、現在、治療薬として承認されている生物学的製剤はない。最近、PPPにインターロイキン23(IL-23)およびTh17ヘルパーT細胞系のサイトカインが関与していることが明らかになってきた。JAMA Dermatology誌オンライン版2018年2月7日掲載の報告。

アトピー性皮膚炎への抗IL-13抗体薬、ステロイドと併用では改善

 インターロイキン(IL)-13は、2型炎症反応において重要な役割を果たしており、アトピー性皮膚炎における新たな病原性メディエーターとされる。中等症~重症アトピー性皮膚炎に対し、ヒト化抗IL-13モノクローナル抗体であるlebrikizumab 125mgの4週ごと投与は、局所作用性コルチコステロイドとの併用において、重症度を有意に改善し忍容性は良好であることが認められた。米国・オレゴン健康科学大学のEric L. Simpson氏らが、無作為化プラセボ対照二重盲検第II相臨床試験(TREBLE試験)の結果を報告した。なお著者は、「単独療法としてのlebrikizumabの有効性は不明であり、今回は研究期間が短く長期投与の有効性および安全性は評価できない」と付け加えている。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年1月15日号掲載の報告。

注射剤のアナフィラキシーについて提言 医療安全調査機構

 日本医療安全調査機構(医療事故調査・支援センター)は、注射剤のアナフィラキシーによる事故防止のための提言(医療事故の再発防止に向けた提言 第3号)を公表している(1月18日)。アナフィラキシー発症の危険性が高い薬剤や発症が疑われる場合の具体的な対応、常時から備えておくべき事項などについて、以下の6つの提言が示された。