糖尿病は前立腺がんの死亡リスクを2割以上増加させる 2型糖尿病が前立腺がんによる死亡と全死因死亡のリスク増加に関連していることが、カナダ・ジューイッシュ総合病院のLeah Bensimon氏らの大規模コホート研究で示唆された。著者らは、さらに「高インスリン血症などの糖尿病関連の代謝障害が、がんの悪性度と関連しているかもしれない」としている。Cancer causes & control誌オンライン版2014年1月3日号に掲載。
歩数を2,000歩/日増加させれば心血管リスク8%低下/Lancet 耐糖能異常がある人は歩行活動を増すことにより、心血管リスクが低下することが、9,000例超を対象に行った前向きコホート試験の結果、明らかになった。ベースライン時の歩数が1日2,000歩増加することで、心血管イベントリスクは約1割減少するという。英国・レスター大学のThomas Yates氏らが行った「NAVIGATOR」試験からの報告で、Lancet誌オンライン版2013年12月19日号で発表された。
耐糖能異常の妊婦、拡張能低下にも注意が必要 耐糖能異常の妊婦は、拡張能の低下にも注意すべきかもしれない。耐糖能異常の妊婦はインスリン抵抗性増大に伴う無症候性の拡張能低下が認められることが明らかになった。
Wiiフィットプラスで糖尿病患者のやる気がアップ Wiiフィットプラスの導入により、2型糖尿病患者の血糖値や生活の質が改善することが示された。「gamification」は2型糖尿病患者のやる気を引き出すうえでも有用かもしれない。
うつ病と糖尿病の合併患者、臨床像は発症時期により異なる うつ病と2型糖尿病併存の臨床像は、うつ病が糖尿病より先行しているか、糖尿病発症後にうつ病を発症したかによって、大きく異なることが明らかにされた。オーストラリア・西オーストラリア大学のDavid G. Bruce氏らが、Fremantle Diabetes Study Phase IIの被験者について、分析を行い報告した。結果を踏まえて著者は、「時間的パターンに留意することで、2型糖尿病患者におけるうつ病の、病因、診断や治療の研究を前進させることに結びつくだろう」と結論している。PLoS One誌2013年12月号の掲載報告。
太り過ぎのリスクは、血圧、脂質、血糖のコントロールによってかなり解消できる/Lancet 高BMIにより冠動脈心疾患や脳卒中のリスクが増大した集団では、血圧、コレステロール、血糖を低下させることで、リスクの増分が大幅に減少することが、米国・ハーバード公衆衛生大学院のGoodarz Danaei氏らGlobal Burden of Metabolic Risk Factors for Chronic Diseases Collaboration(BMI Mediated Effects)の調査で示された。この30年間で、世界的にBMIが上昇し糖尿病罹患者数が増加しているのに対し、全体的な平均血圧やコレステロールは低下または横ばいの状況だという。これら3つのメタボリック・リスク因子を改善することで、高BMIによる有害な作用をどの程度軽減できるかは、重要な臨床的かつ公衆衛生学的な課題であった。Lancet誌オンライン版2013年11月22日号掲載の報告。
糖尿病と胃がんリスクに正の相関:メタ解析 メタ解析の結果から、糖尿病と胃がんリスクに正の相関が認められることが明らかになった。またサブ解析の結果から女性、東アジアの患者でリスクが増大することが報告された。
食物繊維や野菜・果物が糖尿病患者の脳卒中リスクを下げる-JDCS研究より- 野菜や果物などの水溶性食物繊維の摂取は、2型糖尿病患者の脳卒中発症リスク低下に関与することが明らかになった。ただし、今回の結果ではCHDリスク低下への関与は認められていない。
糖尿病患者の腎保護作用を期待できる降圧薬は?(コメンテーター:浦 信行 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(157)より- まず、在来の臨床研究では尿蛋白低減効果をエンドポイントとしたものが多いが、このメタ解析のエンドポイントをハードエンドポイントである血清クレアチニン濃度の倍化、末期腎不全、死亡としたことに意義がある。われわれの最終目標は腎障害進展抑制、生命予後改善だからである。