内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:171

尿酸値が上がりにくいアルコールは?~日本人8万人のデータ

 飲酒は高尿酸血症の重要なリスク因子だが、アルコール飲料の違いによる血清尿酸値への影響の詳細はわかっていない。今回、聖路加国際病院の福井 翔氏らが、日本人7万8,153人の健康診断データを用いて横断研究を実施した結果、飲酒量をエタノール含有量で統一した場合、ビールでの血清尿酸値上昇は大きく、ワインでは中程度の上昇、日本酒での上昇はわずかで有意ではなかったことが示された。JAMA Network Open誌2023年3月17日号に掲載。

不眠症治療について日本の医師はどう考えているか

 ベンゾジアゼピンや非ベンゾジアゼピンは、安全性への懸念や新規催眠鎮静薬(オレキシン受容体拮抗薬、メラトニン受容体作動薬)の承認にもかかわらず、依然として広く用いられている。秋田大学の竹島 正浩氏らは、日本の医師を対象に処方頻度の高い催眠鎮静薬およびその選択理由を調査した。その結果、多くの医師は、オレキシン受容体拮抗薬が効果的かつ安全性が良好な薬剤であると認識していたが、安全性よりも有効性を重要視する医師においては、ベンゾジアゼピンや非ベンゾジアゼピンを選択することが確認された。Frontiers in Psychiatry誌2023年2月14日号の報告。

低炭水化物ダイエットはメタボになりやすい?

 炭水化物の摂取量について、推奨量を下回るとメタボリックシンドローム(MetS)の発症が低下するかどうか、現時点では関係性を示す一貫した証拠はない。今回、米国・オハイオ州立大学のDakota Dustin氏らが炭水化物の摂取量とMetSの有病率について研究した結果、炭水化物の推奨量を満たしている人よりも下回っている人のほうがMetSの発症率が高いことが明らかになった。Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics誌オンライン版2023年3月23日号掲載の報告。

新型コロナ治療薬ゾコーバ錠125mgの一般流通開始/塩野義

 塩野義製薬は3月31日付のプレスリリースにて、同社の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬ゾコーバ錠125mg(一般名:エンシトレルビル フマル酸)について、同日より一般流通を開始したことを発表した。薬価は、1錠7,407.4円となる。  本剤は、2022年11月22日付で厚生労働省より「SARS-CoV-2による感染症」の適応で、緊急承認制度(医薬品医療機器等法第14条の2の2)に基づく製造販売承認を取得した。本剤の緊急承認は、オミクロン株流行期に重症化リスク因子の有無やワクチン接種の有無によらず、幅広い軽症/中等症患者を対象に日本を中心としたアジア(韓国、ベトナム)で実施した、第II/III相臨床試験のPhase 3 partの良好な試験結果に基づく。2023年3月15日に薬価基準収載となった。

AD治療薬lecanemab、ARIAやQOL解析結果をAD/PD学会で発表/エーザイ・バイオジェン

 エーザイとバイオジェン・インクは3月31日付のプレスリリースにて、同社の早期アルツハイマー病(AD)治療薬の抗アミロイドβ(Aβ)プロトフィブリル抗体lecanemabについて、第III相試験「Clarity AD試験」における最新の解析結果を、スウェーデンのイェーテボリで3月28日~4月1日に開催の第17回アルツハイマー・パーキンソン病学会(AD/PD2023)にて発表したことを報告した。lecanemab投与群では、プラセボ群よりアミロイド関連画像異常(ARIA)の発現率が増加したが、抗血小板薬や抗凝固薬の使用によるARIAの発現頻度は上昇せず、ARIA-H単独の発現パターンはプラセボ群と同様だったことが明らかとなり、QOLの結果からは、lecanemab治療が被験者と介護者に有意義なベネフィットをもたらすことが示された。

肥満や男性だけでない、いびきをかく人の1/4は睡眠時無呼吸症候群/レスメド

 睡眠中に大きないびきと共に呼吸が止まったり、弱くなったりするという症状を呈する睡眠時無呼吸症候群(SAS)。いびきをかく人の25%(男性:3人に1人、女性:5人に1人)は睡眠時無呼吸を発生していたという報告もあり、SASの80%は未診断ともいわれる。しかし、SASは糖尿病・心血管疾患の発症や循環器系の疾患による死亡のリスクを上昇させるため、治療が必要である。一般的な治療法としてはCPAP(持続陽圧呼吸)治療、マウスピース治療、手術、生活習慣の改善がある。  そこで、レスメドは2023年3月16日に「CPAP治療の最前線と患者アドヒアランスの向上について」と題してメディアセミナーを実施した。

ピロリ菌感染、がん治療には良い影響か~大幸研究

 Helicobacter pylori(HP)感染は胃がんの原因と考えられているが、逆にHP陽性の進行胃がん患者の生存率がHP陰性患者よりも高いことがさまざまな国の研究で報告されている。また以前の研究から、HP感染により潜在的な抗腫瘍免疫が維持されることにより、生存期間が延長する可能性が示唆されている。今回、岩手医科大学医歯薬総合研究所の西塚 哲氏らが大幸研究コホートの前向き研究で、すべてのがんの発生率および死亡率を検討した結果、HP陽性者の全がん発生率は陰性者より有意に高かったが、全がん死亡率は同等だった。著者らは、HP感染によるがん診断後の死亡リスク低下の可能性を考察している。PLOS Global Public Health誌2023年2月8日号に掲載。

最低価格制限で、飲酒による死亡・入院が減少/Lancet

 スコットランドで販売されるアルコール飲料は、2018年5月1日以降、法律で1単位(純アルコール10mLまたは8g)当たりの最低単位価格(MUP)が0.5ポンドに設定されている。これにより販売量が3%減少したことが先行研究で確認されているが、今回、英国・スコットランド公衆衛生局(Public Health Scotland)のGrant M. A. Wyper氏らは、MUP法の施行により、アルコール摂取に起因する死亡と入院が大幅に減少し、その効果はとくに社会経済的に最も恵まれない層で顕著に高いことを示した。研究の成果は、Lancet誌オンライン版2023年3月21日号に掲載された。

糖尿病治療による心血管/心不全リスクへの効果の違い~メタ解析

 糖尿病治療による心血管および心不全リスクへの効果は試験により大きく異なる。今回、医学研究所北野病院(大阪市)の長谷部 雅士氏らがランダム化心血管アウトカム試験35試験のメタ解析およびメタ回帰分析により、糖尿病治療は主要有害心血管イベント(MACE)をHbA1cに依存して減少させる一方、心不全リスクは体重に依存して減少することがわかった。Cardiovascular Diabetology誌2023年3月19日号に掲載。  本研究では、2023年1月25日までPubMedとEMBASEで2型糖尿病または前糖尿病患者におけるMACEと心不全アウトカムの両方を報告する糖尿病治療(生活習慣改善、薬剤)のすべてのランダム化比較心血管アウトカム試験を検索し、35試験(計25万6,524例)を同定した。ランダム効果メタ解析に続いてメタ回帰分析を行い、各アウトカムに対するHbA1cまたは体重減少の影響を評価した。

急性非特異的腰痛への鎮痛薬を比較~RCT98件のメタ解析/BMJ

 1万5千例以上を対象とした研究が行われてきたにもかかわらず、急性非特異的腰痛に対する鎮痛薬の臨床決定の指針となる質の高いエビデンスは、依然として限られていることを、オーストラリア・ニューサウスウェールズ大学のMichael A. Wewege氏らがシステマティックレビューとネットワークメタ解析の結果、報告した。鎮痛薬は、急性非特異的腰痛に対する一般的な治療であるが、これまでのレビューではプラセボと鎮痛薬の比較で評価されており、鎮痛薬の有効性を比較したエビデンスは限られている。著者は、「臨床医と患者は、鎮痛薬による急性非特異的腰痛の管理に慎重となることが推奨される。質の高い直接比較の無作為化試験が発表されるまで、これ以上のレビューは必要ない」とまとめている。BMJ誌2023年3月22日号掲載の報告。