内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:415

災害診療に影響大なエネルギー、電気よりも…

 病院などの医療・福祉施設は、災害時に診療機能の継続が急務となる。また、高齢者を含む災害弱者を預かる責務を負うため、電気や水道、ガスなどのライフライン確保が求められる。この時、災害時の病院を稼働させるために忘れてはならないものーそれは石油である。  2020年1月23日、「防災の専門家と考える自然災害時の施設のリスクと備えを学ぶセミナー」が開催され、野口 英一氏(戸田中央医科グループ災害対策室長)が「自然災害時の社会的重要インフラ機能障害と対応策-業務機能継続の観点から-」について講演した(主催:全国石油商業組合連合会)。

COVID-19、年代別の致命率は~4万例超を分析

 4万4,000例を超える新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疫学的調査結果が報告された。2020年2月11日時点で、中国で診断された全症例の記述的、探索的分析の結果が示されている。CCDC(中国疾病管理予防センター)のYanping Zhang氏らによるChinese journal of Epidemiology誌オンライン版2020年2月17日号掲載の報告。  著者らは、2020年2月11日までに報告されたすべてのCOVID-19症例を、中国の感染症情報システムから抽出。以下の6つの観点で分析を実施した:(1)患者特性の要約、(2)年齢分布と性比の分析、(3)致命率(死亡例数/確定例数、%で表す)と死亡率(死亡例数/総観察時間、per 10 person-days[PD]で表す)の算出、(4)ウイルスの広がりの地理的時間的分析、(5)流行曲線の構築、(6)サブグループ解析。

新型コロナウイルス受診の目安を発表/厚生労働省

 国内での新型コロナウイルスの感染拡大が懸念される中、先日開催された内閣の新型コロナウイルス感染症専門家会議で議論された「新型コロナウイルス感染症についての相談・受診の目安」が、2月17日に厚生労働省より発表された。主な目的は、国民の新型コロナウイルスへの不安の鎮静化と検査や診療による医療機関への過度な集中を防ぐためのものである。  具体的な相談・受診の目安として、「風邪の症状や37.5℃以上の発熱が4日以上続く」「強いだるさや息苦しさがある」、また、「高齢者や基礎疾患(糖尿病、心不全など)があり、前記の2つの症状が2日程度続く」という人は、各都道府県に設置されている帰国者・接触者センターへの相談を要請している。

COVID-19疑い例の来院時、具体的手順は?

 日本国内で新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が増えつつあり、大きな懸念の一つとされているのが院内での感染の疑いが出ていることだ。中国国内でも14日までに1,716人の医療従事者が感染し、6人の死亡が報告されている。  2月7日に行われた日本感染症学会・日本環境感染学会主催の緊急セミナー(司会は日本感染症学会理事長 館田 一博氏、日本環境感染学会理事長 吉田 正樹氏)において、菅原 えりさ氏(東京医療保健大学大学院 医療保健学研究科感染制御学 教授)が「感染対策の再確認」と題し発表を行った。

血清BDNF濃度、短時間睡眠を伴う不眠と関連か

 神経系から分泌されるタンパク質である脳由来神経栄養因子(BDNF)は、神経細胞の発生・成長・維持・修復に働くが、ヒトの睡眠の調節にも関与することが示されている。今回、京都大学の降籏 隆二氏らは、血清BDNF濃度と睡眠障害との関連について短時間睡眠を伴う不眠(insomnia with short sleep duration:ISS)に着目し、横断研究を実施した。その結果、ISSが血清BDNF濃度の低下と関連している可能性が示された。Sleep Medicine誌2020年4月号に掲載。

「COVID-19、世界は収束の方向だが日本の状況を不安視」WHO進藤氏

 2月14日の第35回日本環境感染学会総会・学術集会では、冒頭の会長講演に代わり、「新型コロナウイルス感染症の対策を考える」と題した緊急セミナーが開催された。この中で、WHO(世界保健機関)のメディカルオフィサーとして危険感染症対策に当たる進藤 奈邦子氏が、これまでのWHOの取り組みと世界からの最新情報、そして日本への期待について語った。  冒頭、進藤氏は「現在、WHOは新型コロナウイルス(COVID-19)根絶を目指したオペレーションを展開中だ。中国では既に新たな症例数が減りつつあり、その他の国からの報告例も減っている。その中で唯一、新たな症例数が増えているのが日本だ」と懸念を示した。

COVID-19、水際対策のあるべき姿とは

 “検疫における水際対策を一層徹底する”という内閣総理大臣からの指示がなされ、報道でも水際対策の強化が取り上げられている。2月13日に開催されたメディア・市民向けセミナー「新型コロナウイルス(COVID-19)感染症への対応」において、加來 浩器氏(防衛医科大学校防衛医学研究センター 広域感染症疫学・制御研究部門教授)がその対策の真意を語った(主催:日本感染症学会、日本環境感染学会、FUSEGU2020)。

日本人COVID-19の特徴、診療第一線医師が語る

 2月13日、「新型コロナウイルス(COVID-19)感染症への対応」と題したメディア・市民向けセミナーが開催された。感染症専門医4名が対応策について講じ、そのなかで、忽那 賢志氏(国立国際医療研究センター 国際感染症対策室医長)は、今回の日本で明らかにされた臨床像の特徴として、「発症から数日~1週間くらい『かぜ』のような症状が続き7割くらいの症例で肺炎を伴う、肺炎症例では胸膜下のすりガラス影~浸潤影が見られる」などの特徴を述べた(主催:日本感染症学会、日本環境感染学会、FUSEGU2020)。

“勤務医の労働時間通算”に、現場の半数が反対

 厚生労働省は、医師の働き方改革の推進に関する検討会において、複数の医療機関で勤務する医師の労働時間を通算し、上限を規制する取りまとめ案を出している。これを受け、日本医師会は「医師の副業・兼業と地域医療に関する日本医師会緊急調査」を行った。アンケートは、全国の病院8,343施設を対象にWebで行われ、3,713施設(44.5%)から回答を得た。

COPD、在宅呼吸器療法と臨床転帰との関連は?/JAMA

 高二酸化炭素血症を伴う慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者において、在宅での二相性気道陽圧(BPAP)による非侵襲的陽圧換気(NIPPV)はデバイスなしと比較して、死亡リスク、全入院および挿管リスクの低下と関連し、QOLについて有意差はなかったことが、また非侵襲的在宅人工呼吸(HMV)はデバイスなしと比較して、入院リスク低下と有意に関連し、死亡リスクに有意差はなかったことが示された。米国・メイヨー・クリニックEvidence-based Practice CenterのMichael E. Wilson氏らが、システマティックレビューおよびメタ解析の結果を報告した。COPD増悪に対する院内NIPPVの使用は確立されているが、高二酸化炭素血症を伴うCOPDにおける在宅NIPPVとアウトカムの関連については不明であった。JAMA誌2020年2月4日号掲載の報告。