神経内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:163

てんかんにVNSは有効、長期発作抑制効果も

 現在、12歳以上のてんかん部分発作に対する補助療法として承認されている迷走神経刺激療法(VNS)。Aurora Epilepsy CenterのGeorge L. Morris III氏らは、VNSに関する一連のエビデンスを評価した。その結果、VNSは小児の発作、レノックス・ガストー症候群(LGS)関連発作、成人てんかんの気分障害の改善に効果が期待できること、また治療継続により発作抑制効果が高まることが示唆され、これらをエビデンスレベルCとして推奨した。Neurology誌オンライン版2013年8月28日号の掲載報告。

本態性振戦に集束超音波視床破壊術が有望/NEJM

 薬剤難治性の重度の本態性振戦に対し、MRIガイド下集束超音波治療を行うことで、12ヵ月後の振戦抑制効果が認められたことが示された。米国ヴァージニア大学のW. Jeffrey Elias氏らが、15例の患者について行ったパイロット試験の結果で、NEJM誌2013年8月15日号で発表した。同治療法は、近年の進歩により施行可能となったものである。

重度ADへのリバスチグミンは高用量が優れる

 重度アルツハイマー型認知症(AD)に対するパッチ剤リバスチグミン(商品名:イクセロン、リバスタッチ)の投与は、高用量パッチ(13.3mg)のほうが低用量パッチ(4.6mg)よりも、有効性に優れ重大有害事象は増大せず、ベネフィット・リスクプロファイルは良好であることが示された。米国・インディアナ医科大学のMartin R. Farlow氏らが行った前向き無作為化二重盲検試験の結果、報告された。CNS Neuroscience & Therapeutics誌オンライン版2013年8月7日号の掲載報告。

高血糖は非糖尿病者でも認知症リスク因子か/NEJM

 糖尿病の有無にかかわらず、血糖値が高いほど認知症の発症リスクが上昇することが、米国・ワシントン大学のPaul K Crane氏らの検討で明らかとなり、NEJM誌2013年8月8日号で報告された。「認知症は肥満や糖尿病の帰結として発症するのか」との問いに答えることが喫緊の課題となっている。糖尿病は認知症のリスク因子とされるが、「非糖尿病者でも、高い血糖値は認知症リスクを増大させる」との仮説はこれまで検証されていなかった。

受診ごとに血圧が変動する症例では認知機能が低下している(コメンテーター:桑島 巌 氏)-CLEAR! ジャーナル四天王(125)より-

 受診ごとの血圧変動が大きい高齢者は、認知機能が低下しており、MRIで海馬の萎縮や皮質梗塞が多いという臨床研究である。本試験はPRROSPER試験という高齢者に対するプラバスタチンの心血管合併症予防効果を検討した試験の後付解析として行われたものである。

認知症に対するアロマテラピー、効果はあるか

 アロマテラピーやハンドマッサージが認知症患者にいくつかの利点をもたらすことが報告されている。オーストラリアのChieh-Yu Fu氏らは、長期介護施設で生活する認知症患者における破壊的行動にアロマテラピーやハンドマッサージが有用かを、単盲検比較試験にて検討した。BMC complementary and alternative medicine誌オンライン版2013年7月10日号の報告。

血圧変動が大きい高齢者は認知機能が不良/BMJ

 心血管疾患リスクを持つ高齢者では、平均血圧とは無関係に、診察室血圧の変動が大きい集団で認知機能が不良であることが、オランダ・ライデン大学医療センターのBehnam Sabayan氏らが実施したPROSPER試験で示された。血圧変動は心血管イベントの独立のリスク因子とされる。また、診察室血圧の変動が大きいほど、無症候性および臨床的に明らかな脳血管障害のリスクが高くなることが知られている。BMJ誌オンライン版2013年7月29日号掲載の報告。