イーライリリー・アンド・カンパニーは、2020年2月26日、米国食品医薬品局(FDA)抗腫瘍薬諮問委員会(ODAC)が、第III相試験(RELAY試験)の結果に基づいたEGFR遺伝子変異陽性を有する未治療の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者を対象としたラムシルマブ+エルロチニブ併用療法の有効性と安全性を検討し、バランスが取れたリスク・ベネフィットが示されたことを支持する投票数が不支持を上回ったこと(支持:6、不支持:5)を発表。
ODACは、FDAで審査中のラムシルマブの生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)に基づき、第III相RELAY試験から得られた安全性および有効性データを審査した。RELAY試験で、ラムシルマブ+エルロチニブ併用療法は、プラセボ+エルロチニブ療法と比較して、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)を統計学的に有意に延長した。また、同試験で認められた安全性プロファイルは、ラムシルマブやエルロチニブに関してこれまで得られている安全性プロファイルと一貫していた。プラセボと比較してラムシルマブ群で 5%以上高く発現し、5%以上の発現割合で認められたGrade3以上の有害事象は、高血圧、ざ瘡様皮膚炎(ざ瘡様発疹)、および下痢であった。
EGFR遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺がん患者の1次治療におけるラムシルマブ+エルロチニブ併用療法は欧州委員会(EC)では2020年1月に承認されている。また、国内でも承認事項一部変更承認申請を行っている。
(ケアネット 細田 雅之)