BeiGene Japanは、2024年12月27日、新たなBTK阻害薬ザヌブルチニブ(商品名:ブルキンザ)が、慢性リンパ性白血病(小リンパ球性リンパ腫含む)、原発性マクログロブリン血症、リンパ形質細胞リンパ腫を適応症として厚生労働省より承認されたことを発表した。
今回の承認は、慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫(CLL/SLL)患者を対象にザヌブルチニブの有用性を評価したALPINE試験とSEQUOIA試験、原発性マクログロブリン血症/リンパ形質細胞リンパ腫(WM/LPL)患者を対象としたASPEN試験の3つの第III相臨床試験に基づいている。さらに、日本人患者を対象とした第I/II相臨床試験(BGB-3111-111)の結果は、ザヌブルチニブのプロファイルを裏付けるものであった。
再発・難治CLL/SLL患者652例を対象に行われた海外第III相臨床試験ALPINE試験では、ザヌブルチニブ群のイブルチニブ群に対する非劣性および優越性が示された。
未治療のCLL/SLL 患者589例を対象に行われたザ海外第III相臨床試験SEQUOIA 試験では、ザヌブルチニブ群のベンダムスチン/リツキシマブ(BR)群に対する優越性が示された。
WM/LPL患者229例を対象に行われた海外第III相臨床試験ASPEN試験では、ザヌブルチニブ群のイブルチニブ群に対する優越性は示されなかった。
ザヌブルチニブは、バイオアベイラビリティ、半減期、選択性を最適化することにより、BTKタンパクを完全かつ持続的に阻害するよう設計された経口投与のBTK阻害薬。同剤は他のBTK阻害薬とは異なる薬物動態を示し、多くの疾患関連組織において悪性B細胞の増殖を阻害することが報告されている。
(ケアネット 細田 雅之)