初回エピソード統合失調症患者、長期予後予測に新基準! 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/09/26 統合失調症治療においては、初回エピソードでの治療が長期予後に影響を与える。そのため、初回エピソード統合失調症患者では早期改善を目指したより良い治療が求められる。ドイツ Schennach氏らは、1年間の追跡調査により初回エピソード統合失調症における早期治療反応の予測妥当性を評価し、現在用いられているカットオフ値(2週間で20%改善)による結果と比較した。Acta Psychiatr Scand誌オンライン版2012年9月8日号の報告。 対象は初回エピソード統合失調症患者132例。治療後、第1~8週目までの精神病理学的改善の妥当性を予測し、52週目までの治療反応を検証した。同様に、最も合理的なカットオフ値を定義した。分析にはROC分析(Receiver operator characteristic)を用いた。新旧の早期治療反応定義の比較にはYouden指数を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・予後を予測するための合理的なカットオフ値として、6週目でのPANSSトータルスコア51.6%改善が最も適切であることが確認された(曲線下面積:0.721)。 ・このカットオフ値を使用した74例の患者(56%)は、適切な治療反応が得られ、予後も良好であった(感度:0.747)。 ・「6週目のPANSSトータルスコア51.6%改善」は良好な長期予後を維持するための、早期治療反応に対するカットオフ値として妥当であると考えられる 関連医療ニュース ・検証!日本人統合失調症患者の脂質プロファイル ・統合失調症患者における持効性注射剤:80文献レビュー ・認知機能への影響は抗精神病薬間で差があるか? (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Schennach R, et al. Acta Psychiatr Scand. 2012 Sep 8. doi: 10.1111/acps.12006. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 小児がん、定期的な症状スクリーニングで苦痛な症状が改善/JAMA(2024/11/21) 米国民の幸福度、国内格差を人間開発指数で解析/Lancet(2024/11/21) エンパグリフロジン投与終了後もCKDの心・腎保護効果が持続、レガシー効果か?(解説:栗山哲氏)(2024/11/21) 心臓MRIによるLGEはLVEFより拡張型心筋症のリスクをより良く予測する(解説:佐田政隆氏)(2024/11/21) 肺動脈性肺高血圧症治療剤ユバンシ配合錠が発売/ヤンセン(2024/11/21) TN乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、販売開始/ギリアド(2024/11/21) ROS1陽性NSCLCへの新たな選択肢レポトレクチニブ、その特徴は?/BMS(2024/11/21) 低リスク肺塞栓症がん患者のVTE再発、リバーロキサバン18ヵ月vs. 6ヵ月(ONCO PE)/AHA2024(2024/11/21) 大腸がん検診、現時点では血液検査よりも大腸内視鏡検査が優れる(2024/11/21) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、安定後は継続または中止?(2024/11/21)