第二世代抗精神病薬、QT延長に及ぼす影響:新潟大学 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2013/04/10 統合失調症患者におけるQT延長による突然死に男女差はあるのだろうか。新潟大学の鈴木 雄太郎氏らは、統合失調症患者において第二世代抗精神病薬がQT延長に及ぼす影響の性差を検討し、報告した。著者らは「本研究は、第二世代抗精神病薬がQT間隔に及ぼす影響について、性差を示した初の研究である」としている。Human psychopharmacology誌オンライン版2013年4月2日号の報告。 対象は統合失調症患者222例。投与されていた第二世代抗精神病薬はオランザピン(69例)、リスペリドン(60例)、アリピプラゾール(62例)、クエチアピン(31例)。心電図の測定を実施し、QT間隔の補正にはBazettの補正式を用いた。 主な結果は以下のとおり。 ・クエチアピン群の平均QT間隔はリスペリドン群またはアリピプラゾール群と比較し、有意に長かった(各々 p=0.002、p=0.029)。 ・オランザピン群の平均QT間隔はリスペリドン群より有意に長かった(p=0.006)。 ・女性では、4剤の第二世代抗精神病薬間における平均QT間隔の差は統計学的に有意であった(p=0.002)。男性では有意差は認められなかった。 ・事後解析によると、QT間隔の性差はオランザピン治療群でのみ観察された(p=0.007)。 関連医療ニュース ・抗精神病薬と抗コリン薬の併用、心機能に及ぼす影響 ・抗精神病薬の高用量投与で心血管イベントリスク上昇:横浜市立大 ・日本人統合失調症患者の脂質プロファイルを検証!:新潟大学 (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Suzuki Y, et al. Hum Psychopharmacol. 2013 Apr 2. doi: 10.1002/hup.2309. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 小児がん、定期的な症状スクリーニングで苦痛な症状が改善/JAMA(2024/11/21) 米国民の幸福度、国内格差を人間開発指数で解析/Lancet(2024/11/21) エンパグリフロジン投与終了後もCKDの心・腎保護効果が持続、レガシー効果か?(解説:栗山哲氏)(2024/11/21) 心臓MRIによるLGEはLVEFより拡張型心筋症のリスクをより良く予測する(解説:佐田政隆氏)(2024/11/21) 肺動脈性肺高血圧症治療剤ユバンシ配合錠が発売/ヤンセン(2024/11/21) TN乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、販売開始/ギリアド(2024/11/21) ROS1陽性NSCLCへの新たな選択肢レポトレクチニブ、その特徴は?/BMS(2024/11/21) 低リスク肺塞栓症がん患者のVTE再発、リバーロキサバン18ヵ月vs. 6ヵ月(ONCO PE)/AHA2024(2024/11/21) 大腸がん検診、現時点では血液検査よりも大腸内視鏡検査が優れる(2024/11/21) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、安定後は継続または中止?(2024/11/21)