自殺リスクの危険因子の検証、年齢別のうつ症状との関係は? 提供元:ケアネット ツイート 公開日:2012/09/28 統合失調症やうつ病は自殺の主要なリスクファクターである。とりわけ、中年や高齢者の統合失調症患者による自殺は、社会的な問題ともなっている。しかし、年齢とうつ症状から自殺リスクを予測できるかは、まだわかっていない。米国 Kasckow氏らは統合失調症および閾値下うつ病患者におけるうつ症状と自殺念慮との関係に、年齢がどう関わるかを検討した。Am J Geriatr Psychiatry誌オンライン版2012年9月18日号の報告。 閾値下うつ病(Subthreshold Depression)とは、うつ病の診断基準を満たさないレベルの軽度抑うつ状態で、将来うつ病を発症する危険因子と考えられている。 対象は統合失調症または閾値下うつ病の39歳以上の外来患者213例。自殺念慮はInterSePTスケール、臨床全般印象-自殺重症度評価スケールにて評価した。うつ症状はカルガリーうつ病評価尺度で評価した。自殺念慮の予測には、抑うつ症状と年齢との関係について線形回帰を用い評価した。 主な結果は以下のとおり。 ・抑うつ症状は自殺念慮の予測因子であった。 ・どの年代でも、年齢別抑うつ症状は自殺念慮の予測因子であった。 ・自殺念慮の予測には、すべての年代において、抑うつ症状を評価することが重要である。 関連医療ニュース ・自殺予防に期待!知っておきたいメンタルヘルスプログラム ・境界性人格障害患者の自殺予防のポイントはリハビリ ・自殺念慮はBMIとも関連(日本人の若者) (ケアネット 鷹野 敦夫) 原著論文はこちら Kasckow J, et al. Am J Geriatr Psychiatry. 2012 Sep 18. [Epub ahead of print] 掲載内容はケアネットの見解を述べるものではございません。(すべての写真・図表等の無断転載を禁じます。) このページを印刷する ツイート [ 最新ニュース ] 小児がん、定期的な症状スクリーニングで苦痛な症状が改善/JAMA(2024/11/21) 米国民の幸福度、国内格差を人間開発指数で解析/Lancet(2024/11/21) エンパグリフロジン投与終了後もCKDの心・腎保護効果が持続、レガシー効果か?(解説:栗山哲氏)(2024/11/21) 心臓MRIによるLGEはLVEFより拡張型心筋症のリスクをより良く予測する(解説:佐田政隆氏)(2024/11/21) 肺動脈性肺高血圧症治療剤ユバンシ配合錠が発売/ヤンセン(2024/11/21) TN乳がんへのサシツズマブ ゴビテカン、販売開始/ギリアド(2024/11/21) ROS1陽性NSCLCへの新たな選択肢レポトレクチニブ、その特徴は?/BMS(2024/11/21) 低リスク肺塞栓症がん患者のVTE再発、リバーロキサバン18ヵ月vs. 6ヵ月(ONCO PE)/AHA2024(2024/11/21) 大腸がん検診、現時点では血液検査よりも大腸内視鏡検査が優れる(2024/11/21) うつ病に対するブレクスピプラゾール補助療法、安定後は継続または中止?(2024/11/21)