糖尿病治療による心血管/心不全リスクへの効果の違い~メタ解析
糖尿病治療による心血管および心不全リスクへの効果は試験により大きく異なる。今回、医学研究所北野病院(大阪市)の長谷部 雅士氏らがランダム化心血管アウトカム試験35試験のメタ解析およびメタ回帰分析により、糖尿病治療は主要有害心血管イベント(MACE)をHbA1cに依存して減少させる一方、心不全リスクは体重に依存して減少することがわかった。Cardiovascular Diabetology誌2023年3月19日号に掲載。
本研究では、2023年1月25日までPubMedとEMBASEで2型糖尿病または前糖尿病患者におけるMACEと心不全アウトカムの両方を報告する糖尿病治療(生活習慣改善、薬剤)のすべてのランダム化比較心血管アウトカム試験を検索し、35試験(計25万6,524例)を同定した。ランダム効果メタ解析に続いてメタ回帰分析を行い、各アウトカムに対するHbA1cまたは体重減少の影響を評価した。