知的障害者の多くは、精神疾患の診断がなされていなくても、攻撃的行動のマネジメント目的で向精神薬の投与を受けていることが知られている。しかし、これまでその投与経過については、とくに一般的な精神病薬だけでなく抗精神病薬が投与されているにもかかわらず、前向きに検討した報告がなかった。英国・インペリアル・カレッジ・ロンドン/チャリングクロス病院のS. Deb氏らは、攻撃的行動がみられる成人知的障害者への向精神薬投与の特徴と経過について、6ヵ月間にわたる初となるクリニックベースの前向き研究を行った。その結果、向精神薬だけでなく、抗精神病薬(通常量または高用量)との多剤併用療法が半数近くで行われていることなどを明らかにした。Journal of Intellectual Disability Research誌オンライン版2014年1月22日号の掲載報告。