医療一般|page:609

血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者にはリナグリプチンの追加投与が有効

独ベーリンガーインゲルハイム社は、メトホルミン治療で血糖コントロールが不十分な2型糖尿病患者にリナグリプチンが有用であると、DPP-4(ジペプチジルペプチターゼ4)阻害薬のリナグリプチンを追加投与した際の同薬の有用性を検討する第2相臨床試験の成績が、米国糖尿病学会(ADA)年次総会で発表した。メトホルミン治療にリナグリプチンを追加投与した際の有用性を検証する臨床試験結果の発表は初めてのこと。

リラグルチドの血糖降下作用・体重減少、その持続性も明らかに

ノボ ノルディスク社は10日、第69回米国糖尿病協会年次学術集会(略称:ADA、米国・ニューオリンズ)において、新規糖尿病治療薬リラグルチド1日1回単独投与による2年間の治療は、グリメピリド(SU薬)と比較して有意に血糖コントロールを改善し、体重を減少させ、またその効果も有意に長く持続することが示されたと発表した。

関節リウマチに対するアクテムラの長期的な有効性

 中外製薬株式会社は10日、ACTEMRA(トシリズマブ、欧州販売名:RoACTEMRA)で2年以上治療した関節リウマチ(RA)の患者の56%が治療歴や罹病期間に関わらず寛解に至ることが、スイス・ロシュ社が欧州リウマチ学会(EULAR)総会で発表した新しいデータにより明らかになったと報告した。寛解はDAS28<2.6と定義され、寛解によりRA症状が有意に解消され、患者が通常の日常生活を継続したり再開したりできることで実生活にベネフィットがもたらされる。

Herceptinの主要な試験(ToGA)でHER2陽性胃がんにおいて延命効果あり

中外製薬株式会社は5日、スイス・ロシュ社が行ったToGA試験のデータより、Herceptin(trastuzumab)を標準的な化学療法(Xelodaまたは5-FU持続静注にシスプラチンを併用)に追加すると、この進行性のがんに罹患している患者の生存期間中央値が3ヵ月近く延長され13.8ヵ月になることを示したと発表した。このデータはフロリダ州オーランドで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO)の年次学術集会において発表されたもの。進行性胃がんの予後は不良で、診断後の平均的な生存期間は現行治療法では約10ヵ月だという。

分子標的治療薬によるHER2陽性の進行性乳がんの腫瘍の縮小を確認

 中外製薬株式会社は5日、スイス・ロシュ社が行った第II相臨床試験の最終結果から、trastuzumab-DM1(T-DM1)と呼ばれる新規薬剤で治療を受けたHER2陽性の進行性乳がんの女性の25%において、腫瘍が顕著に縮小することが明らかになったと発表した。T-DM1は2種類のがん治療薬を一つの治療薬とした新規かつ専門化されたがん治療薬。この結果は、米国オーランドで開催した米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表された。

治験中の抗がん剤BSI-201が転移性トリプルネガティブ乳がん患者の生存期間を改善する

サノフィ・アベンティス株式会社は4日、仏サノフィ社と子会社のバイパー・サイエンシズ社が転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)の患者における、ポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)阻害剤である BSI-201と、ゲムシタビンおよびカルボプラチンの化学療法(GC)との併用に関する第II相無作為化臨床試験の結果を発表した。