若~中年の急性心筋梗塞、退院後1年の再入院リスクに男女差/JACC
急性心筋梗塞(AMI)で入院した若年成人期~中年期の女性患者は、男性患者よりも退院後1年間の再入院リスクが高いという研究結果が、「Journal of the American College of Cardiology」5月9日号に掲載された論文で明らかにされた。
米イェール大学の澤野充明氏らは、AMIで入院した18~55歳の患者を対象に、退院後1年間に発生した再入院の原因と時期を男女間で比較する研究を実施した。米国の病院103件のAMI患者が登録されたVIRGO(Variation in Recovery: Role of Gender on Outcomes of Young AMI Patients)研究の参加者のうち、本研究の組み入れ基準を満たした2,979例(女性2,007例、男性972例、平均年齢47.1±6.2歳)のデータを用いた。
全ての要因による再入院および原因別の再入院(「冠動脈に関連する有害事象」、「冠動脈疾患を除く心疾患または脳卒中」、「心臓とは無関係の有害事象」、または「死亡」による再入院)の発生率を、1,000人年当たりの発生率(IR)として算出して男女間で比較した。続いて、死亡(競合リスク)を考慮したFine and Grayモデルを用いて、再入院に関する男女間の部分分布ハザード 比(SHR)を求めた。