医療一般|page:172

転移の有るホルモン感受性前立腺がんに対するエンザルタミド投与によるOSの改善(ENZAMET)/ASCO2022

 転移を有するホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)に対し、アンドロゲン遮断療法(ADT)とエンザルタミドの併用療法は、ADTと非ステロイド系抗アンドロゲン剤(NSAA)の併用療法に比べ、全生存期間(OS)を有意に改善することが、米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)においてオーストラリア・Monash大学のDavis Ian氏から報告された。  同試験(ENZAMET)は、オーストラリア・ニュージーランドを中心に実施された国際共同の無作為化第III相試験であり、2019年に中間解析結果として、エンザルタミドのOS改善が報告されていた。今回はその長期追跡結果報告である。

高齢者糖尿病患者の低血糖対策と治療/日本糖尿病学会

 5月12~14日に神戸市で「第65回 日本糖尿病学会年次学術集会」(会長:小川 渉氏/神戸大学大学院医学研究科 糖尿病・内分泌内科学 教授)が「知の輝きち技の高みへ」をテーマに開催された。  本稿では「シンポジウム 加齢を踏まえた糖尿病管理の最前線」より「高齢者糖尿病患者における低血糖の課題」(演者:松久 宗英氏/徳島大学先端酵素学研究所糖尿病臨床・研究開発センター 教授)の概要をお届けする。  超高齢化が進むわが国では、高齢の糖尿病患者は適切な自己管理行動をなかなかとることができず、糖尿病治療のハードルは高い。とくにわが国では世界的にみて糖尿病関連死亡について、重症低血糖の割合が高いことが指摘されている。  過去に日本糖尿病学会の糖尿病治療による重症低血糖調査委員会が行った調査(193施設、798症例)によれば、重症低血糖の発生率は年間2万件と推計され、低血糖による死亡や重篤な合併症(認知症など)が約5%に合併することが報告されている。とくに前駆症状が6割の患者に発生しているのに低血糖が発生していることが問題となっている。  また、2型糖尿病で重症低血糖を発症した患者の臨床的特徴では、70歳以上、HbA1c7.5%を下回ることが示唆され、約6割以上の患者にインスリンが、約3割の患者にSU薬の使用

インフルエンザでも、mRNAワクチン第III相試験開始/モデルナ

 2022年6月7日、Moderna(米国)は季節性インフルエンザワクチン候補mRNA-1010の第III相臨床試験において、最初の被験者への投与を行ったことを公表した。  mRNA-1010は、世界保健機関(WHO)が推奨するA/H1N1、A/H3N2、B/山形系統およびB/ビクトリア系統の4つのインフルエンザ株の血球凝集素(HA)糖タンパク質がコードされた新規mRNAワクチン候補である。  本試験は、既存の季節性インフルエンザワクチンに対するmRNA-1010の安全性および免疫学的非劣性を評価することを目的とし、南半球諸国の成人約6,000人が登録される。Modernaは、必要に応じて、早ければ2022/2023年の北半球のインフルエンザシーズンにmRNA-1010の有効性確認試験を実施できるよう開発準備を進める。

ミスマッチ修復機構欠損を有する局所進行直腸がんに対するPD-1阻害の効果/ASCO2022

 ミスマッチ修復機構欠損(dMMR)を有するStageII/IIIの局所進行直腸がんに対して、術前に抗PD-1抗体dostarlimabを投与することで、その後は放射線療法や手術療法を施行することなく治癒できる可能性があることが、小規模な前向きの第II相試験から明らかになった。米国・メモリアルスローンケタリングがんセンターのAndrea Cercek氏が、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2022)で発表した。  局所進行直腸がんに対しては、術前化学療法と放射線療法および手術療法の併用が標準治療となっている。この治療効果は高いものの、放射線療法や手術療法は患者に大きな負担を強いることになる。また、直腸がん患者の約5~10%はdMMRを有し、このような患者は化学療法に比較的耐性を示しやすい。一方で、チェックポイント阻害薬は、転移のあるdMMRがんに効果があり、10%程度の完全奏効(CR)率を示すことが知られている。同試験ではdMMRを有する直腸がんに対するPD-1阻害が、化学療法、放射線療法、手術療法の代替えになると仮定し、これを検証した。

MCL高齢患者、BR-R療法+イブルチニブでPFSが2.3年延長/ASCO2022

 マントル細胞リンパ腫(MCL)の高齢患者は、過度の毒性のため集中的な化学療法や移植には適さない。ランダム化プラセボ対照二重盲検PhaseIIIのSHINE試験は、現在の初発MCL患者に対する標準的治療の一つであるベンダムスチン+リツキシマブ(BR療法)およびリツキシマブ(R)維持療法に、ブルトン型チロシンキナーゼ阻害薬(BTKi)イブルチニブを併用することの有用性を見たもの。米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのMichael L.Wang氏が結果を発表し、NEJM誌に同時掲載された。

遅発性ジスキネジア治療剤の新薬ジスバルカプセル40mg発売/田辺三菱

 田辺三菱製薬は、「ジスバルカプセル40mg」(一般名:バルベナジン)(小胞モノアミントランスポーター2[VMAT2]阻害剤)について、遅発性ジスキネジア治療剤として2022年5月25日に薬価基準に収載されたことを受け、6月1日に販売を開始した。  遅発性ジスキネジアは、口腔顔面領域(舌、口唇、顎および顔面)、四肢および体幹の不随意運動を特徴とする神経障害である。重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性があり、重篤な状態になる患者もいるとされる。抗精神病薬(原疾患の治療に用いられる薬剤)などを長期間服用することで起こり、ドパミン受容体の感受性増加等が原因と考えられている。

HER3-DXd、複数治療歴のあるHER3+乳がんでサブタイプによらず良好な結果/ASCO2022

 既治療のHER3陽性、転移を有する乳がん(mBC)患者を対象とした、HER3標的抗体薬物複合体(ADC)patritumab deruxtecan(HER3-DXd)の日米多施設共同非盲検第I/II相試験(U31402-A-J101)の結果、HR+/HER2-およびHER2+、そしてTNBC患者において、HER3-DXdの有効性と安全性が示された。米国・ダナファーバーがん研究所のIan E. Krop氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で発表した。  本試験では用量漸増フェーズ(HER3-DXd 1.6~8.0mg/kgを3週に1回静脈内投与)と用量設定フェーズを順に実施(HER2+12例を含む66例)。続いて行った用量拡大フェーズでは、HER3-high(膜陽性率≧75%)とHER3-low(膜陽性率25~75%)を定義し、サブタイプ別にそれぞれ用量が決められた。HER3-highのHR+/HER2-(6.4mg/kg:31例、4.8mg/kg:33例)、TNBC(6.4mg/kg:31例)、HER3-lowのHR+/HER2-(6.4mg/kg:21例)として、それぞれ3週に1回静脈内投与した。有効性および安全性は3つのフェーズのプール解析により評価された。

ニボルマブ+イピリムマブ+2サイクル化学療法のNCSLC1次治療、3年フォローアップ(CheckMate 9LA) /ASCO2022

 非小細胞肺がん(NSCLC)1次治療、ニボルマブ+イピリムマブ+2サイクル化学療法(NIVO+IPI+Chemo)の無作為化第III相CheckMate9LA試験の3年間の追跡で、同レジメンの生存ベネフィットが引き続き観察されている。スペイン・Universidad Complutense de MadridのLuis G. Paz-Ares氏が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で、解析結果を発表した。  主な結果は以下のとおり。 ・追跡期間は最低36.1カ月であった(データカットオフ2022年2月15日) ・3年全生存(OS)率はNIVO+IPI+Chemo群27%、化学療法(Chemo)群19%であった(HR:0.74、95%CI:0.62~0.87)。 ・PD-L1発現別の3年OS率は、PD-L1<1%では25%対15%(HR:0.67)、PD-L1≧1%では28%対19%(HR:0.74)、PD-L1 1~49%では、それぞれ26%対15%(HR:0.70)、PD-L1≧50%では33%対24%(HR:0.75)、といずれもNIVO+IPI+Chemo群で良好であった。 ・全集団の3年無増悪生存率はNIVO+IPI+Chemo群13%、Chemo群5%であった。

mRNAコロナワクチンにギラン・バレー症候群の注意喚起/使用上の注意改訂指示

 厚生労働省は6月10日、新型コロナウイルスに対するmRNAワクチン「コロナウイルス修飾ウリジンRNAワクチン(SARS-CoV-2)」(商品名:コミナティ筋注、コミナティ筋注5~11歳用、スパイクバックス筋注)について、使用上の注意の「重要な基本的注意」の項にギラン・バレー症候群に関して追記するよう改訂指示を発出した。  今回の改訂指示は、第80回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会、令和4年度第5回薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会(合同開催)(2022年6月10日開催)における審議結果などを踏まえたもので、「重要な基本的注意」に以下を追加するよう指示がなされた。

アストラゼネカ、新型コロナの新規抗体カクテル療法を国内承認申請

 アストラゼネカは6月9日付のプレスリリースで、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の発症抑制および治療を適応として、長時間作用型抗体の併用療法AZD7442の製造販売承認(特例承認)を厚生労働省に申請したことを発表した。AZD7442(海外での商品名:Evusheld)は、現在までにEUでの販売承認、英国医薬品医療製品規制庁の条件付き販売承認、米国食品医薬品局の緊急使用許可を取得している。  AZD7442は、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に感染し回復した患者により提供されたB細胞に由来する、2種類の長時間作用型抗体であるtixagevimabとcilgavimabの併用療法だ。それぞれがSARS-CoV-2のスパイク蛋白に特異的に結合し、ウイルスのヒト細胞への侵入を阻止する。AZD7442を筋注で1回投与後、少なくとも6ヵ月間ウイルスからの保護が持続するという。

入院うつ病患者の自殺リスクに対する不眠症の影響

 不眠症は、うつ病に関連する重要な症状であり、自殺のリスク因子の1つであるといわれている。いくつかの研究によると、うつ病患者では不眠症と自殺行動との関連が示唆されているが、入院患者の大規模サンプルによる評価は十分に行われていなかった。米国・ハーバード大学医学大学院のZeeshan Mansuri氏らは、入院うつ病患者を対象に不眠症の有無による自殺リスクの評価を行った。その結果、うつ病患者の不眠症は自殺リスクと有意に関連することが示唆されたことから、不眠症を合併しているうつ病患者では、自殺行動をより注意深くモニタリングする必要があると報告した。Behavioral Sciences誌2022年4月19日号の報告。

NSCLC1次治療のNIVO+ IPI、5年生存は24%(CheckMate 227)/ASCO2022

 進行非小細胞肺がん(NSCLC)に対する1次治療としてのニボルマブとイピリムマブ(NIVO+IPI)の併用療法は、PD-L1の発現状態を問わず、化学療法と比較して長期的な生存効果を示すことがCheckMate 227試験の5年間追跡結果から示された。この結果は米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2022)において、米国・Johns Hopkins Kimmel Cancer CenterのJulie R. Brahmer氏が発表した。  主な結果は以下のとおり。 ・最小フォローアップは61.3ヵ月であった(データカットオフ2022年2月15日)。 ・PD-L1≧1%は1189例、PD-L1

内分泌療法+CDK4/6阻害薬で増悪したHR+乳がん、内分泌療法切り替え+ribociclibが有用(MAINTAIN)/ASCO2022

 転移を有するHR+/HER2-乳がんにおいて、CDK4/6阻害薬による治療で増悪した後、内分泌療法を別の薬剤に切り替えてribociclibを投与することにより、無増悪生存(PFS)に有意なベネフィットが得られたことが、無作為化試験で示された。米国・エモリー大学Winship Cancer InstituteのKevin Kalinsky氏が米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で発表した。  HR+/HER2-転移乳がんの標準療法であるCDK4/6阻害薬と内分泌療法との併用で増悪した患者において、内分泌療法を切り替えてCDK4/6阻害薬を継続する治療が有用である可能性が観察研究で示唆されているが、前向き無作為化試験は報告されていない。今回、多施設無作為化第II相試験であるMAINTAIN試験の結果が報告された。

ワクチン接種者のlong COVIDリスク

 ブレークスルー感染者においてもコロナ罹患後症状(いわゆる後遺症、long COVID)が発現するか、米国退役軍人のコホート研究で調査した結果、急性期以降の死亡やコロナ罹患後症状発現のリスクがあることが確認されたが、ワクチン未接種の感染者より発現リスクが低いことが示された。本結果は、Nature Medicine誌オンライン版2022年5月25日号に掲載されている。  本調査では、2021年1月1日~10月31日の期間での退役軍人保健局の利用者で、ブレークスルー感染(BTI)群(3万3,940例)と、コロナ既往歴のない同時期対照群(498万3,491例)ほか、ワクチン未接種の感染群(11万3,474例)や、季節性インフルエンザ入院群(1万4,337例)など複数のコホートを構成し、2つの尺度でリスクを比較検証した。1つは死亡もしくは特定の症状発現(肺、心血管、血液凝固、消化器、腎臓、精神、代謝、筋骨格など)の補正ハザード比(HR)、もう1つは、BTI群におけるSARS-CoV-2検査陽性後6ヵ月間の各アウトカムについて1,000例当たりの補正超過負荷(excess burden)を推定した。

COVID-19パンデミックによる日本人医学生の座位行動とうつ病との関連

 2019年に発生したCOVID-19により人々の行動が変化し、座りがちな行動の割合が増え、うつ病の増加につながっていることが示唆されている。医学生におけるこのような影響は、今後の医療提供体制に負の作用をもたらす可能性がある。広島大学の田城 翼氏らは、日本人医学生を対象にCOVID-19パンデミック中の座位行動とうつ病との関連を調査した。その結果、COVID-19パンデミック下の日本人医学生のうつ病リスクを減少させるためには、座位時間および余暇でのスクリーンタイムの減少が有効である可能性が示唆された。著者らは、これらの結果に基づき、うつ病の予防や治療を行うための適切な介入の開発が求められると報告している。BMC Psychiatry誌2022年5月20日号の報告。

ER+進行乳がん1次治療、パルボシクリブ+レトロゾールのOSの結果は?(PALOMA-2)/ASCO2022

 ER+/HER2-進行乳がんの1次治療として、パルボシクリブ+レトロゾールをプラセボ+レトロゾールと比較した第III相PALOMA-2試験において、副次評価項目である全生存期間(OS)は有意な改善が示されなかったことが報告された。米国・David Geffen School of Medicine at UCLAのRichard S. Finn氏が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で発表した。  PALOMA-2試験では、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)の有意な改善が示されている(追跡期間中央値23ヵ月でのPFS中央値:24.8ヵ月vs.14.5ヵ月、ハザード比[HR]:0.58、p<0.001)。PFSの最終解析時、OSデータは必要なイベント数(層別log-rank検定で0.74未満のHR検出に390イベント必要)に達しておらず、2021年11月に必要イベント数に達したことからOSの最終解析を実施した。

RAS野生型大腸がんの1次治療、オンするのはパニツズマブかベバシズマブか(PARADIGM試験)/ASCO2022

 RAS野生型の進行・再発大腸がん(mCRC)1次治療において、パニツズマブ+mFOLFOX6とベバシズマブ+mFOLFOX6を比較したPARADIGM試験の最終解析結果が、米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)のPlenary Sessionで、国立がん研究センター東病院の吉野孝之氏から報告された。  PARADIGM試験は、日本国内の197施設で実施されたオープンラベルの第III相無作為化試験である。 ・対象:転移のある未治療のRAS野生型大腸がん(mCRC)患者(823例) ・試験群:パニツズマブ+mFOLFOX6(Pani群:411例) ・対照群:ベバシズマブ+mFOLFOX6(Beva群:412例) ・評価項目: [主要評価項目1] 左側原発例(左側集団)における全生存期間(OS) [主要評価項目2] 右側原発例を含む全体集団におけるOS

デルタクロン株、ワクチンや感染による免疫から逃避する?/NEJM

 新型コロナウイルスオミクロン株BA.3とデルタクロン株が、ワクチン接種や感染による誘導免疫から逃避するかどうかは不明である。今回、米国・オハイオ州立大学のJohn P. Evans氏らが、3種類の血清サンプルでこれらの株に対する中和抗体価を調べた結果、BA.3株は免疫逃避変異株ではないが、デルタクロン株はBA.1株やBA.2株における強力な耐性を保持していることが示唆された。NEJM誌オンライン版2022年5月18日号のCORRESPONDENCEに掲載された。

進行乳がん治療のパラダイムシフト、HER2低発現患者でT-DXdがPFSを大きく改善(DESTINY-Breast04)/ASCO2022

 HER2低発現で既治療の進行乳がん患者に対し、トラスツズマブ デルクステカン(T-DXd)が治験医師選択の化学療法と比較し無増悪生存期間(PFS)を有意に改善した。従来HER2陰性に分類されてきた転移を有する乳がん(mBC)患者の約55%がHER2低発現に該当すると報告されている。米国・スローン・ケタリング記念がんセンターのShanu Modi氏が第III相DESTINY-Breast04試験の結果を米国臨床腫瘍学会年次総会(2022 ASCO Annual Meeting)で発表した。なおDESTINY-Breast04試験の結果は6月5日、New England Journal of Medicine誌に掲載された。 ・対象:HER2低発現(IHC 1+またはIHC 2+/ISH-)、1~2ラインの化学療法歴のある切除不能および/または転移を有する乳がん患者(ホルモン受容体陽性[HR+]の場合は内分泌療法抵抗性) 557例  以下の2群に2対1の割合で無作為に割り付け ・試験群(T-DXd群):T-DXdを3週間間隔で5.4mg/kg投与 373例 ・対照群(TPC群):治験医師選択の化学療法(カペシタビン、エリブリン、ゲムシタビン、パクリタキセル、ナブパクリタキセルのいずれか) 184例 ・層別化因子:HER2発現状態(IHC 1+ vs.IHC 2+/ISH-)、化学療法歴、ホルモン受容体の状態、CDK4/6阻害薬による治療歴 ・評価項目: [主要評価項目]HR+患者における盲検化独立中央評価委員会(BICR)による無増悪生存期間(PFS) [主要副次評価項目]全例におけるBICRによるPFS、HR+患者および全例における全生存期間(OS) [その他の評価項目]客観的奏効率(ORR)、奏効期間(DOR)、安全性、HR-患者の探索的解析

若年性双極性障害およびうつ病患者における自殺行動~メタ解析

 うつ病または双極性障害の小児および青年における自殺行動の割合や死亡率を評価するため、イタリア・IRCCS Bambino Gesu Pediatric HospitalのGiulia Serra氏らが、システマティックレビューおよびメタ解析を実施した。その結果、気分障害と診断された若者の死亡率(自殺企図当たりの死亡者数)は、一般的な若者よりも高いものの、成人よりは低いことを報告した。Journal of Affective Disorders誌オンライン版2022年5月16日号の報告。  18歳以下の自殺行動に関する報告をシステマティックにレビューし、プールされたデータから自殺行動リスクや1年発生率を評価するため、ランダム効果メタ解析および多変量線形回帰モデルを用いた。