医療一般|page:372

プロバイオティクス・カプセル、アトピー性皮膚炎を改善

 新たな剤形で複数成分を含むプロバイオティクス・カプセル製剤は、小児・若年者におけるアトピー性皮膚炎(AD)の経過を改善する可能性が、スペイン・Hospital Universitario VinalopoのVicente Navarro-Lopez氏らによる無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験の結果、示された。アトピー性皮膚炎疾患重症度評価(SCORAD)スコアが低下し、局所ステロイドの使用も減少したという。JAMA Dermatology誌オンライン版2017年11月8日号掲載の報告。

米国における認知症者のホスピスケアに関するコホート研究

 ホスピスケアを利用する認知症者の割合が増加している。しかし、認知症者をケアしているホスピスのタイプやホスピスの使用パターン、また認知症の有無にかかわらず、ホスピスを退所するタイミングについては、よくわかっていない。米国・マウントサイナイ医科大学のAline De Vleminck氏らは、認知症者をケアしているホスピスの特徴、認知症の有無によるホスピスの退所パターン比較、ホスピスの退所に関連する認知症者およびホスピスレベルの特徴を評価するため、検討を行った。Journal of the American Medical Directors Association誌オンライン版2017年11月16日号の報告。

ctDNA変異解析サービス、国内でも提供開始

 シスメックス株式会社(本社:神戸市、代表取締役会長兼社長:家次 恒)は、Digital PCR技術とフローサイトメトリー技術を融合させた遺伝子解析手法BEAMing技術(Bead Emulsion Amplification and Magnetics)を用いて血中循環腫瘍DNA(ctDNA)の変異を解析する「OncoBEAM受託アッセイサービス(研究用)」について、従来のドイツ、アメリカに加えて、新たに神戸医療産業都市(ポートアイランド)内「シスメックス IMPラボラトリー」における提供を開始すると発表した。

うつ病診断後の小児および青年における12ヵ月間の治療経過の変化

 小児期や青年期のうつ病は、均一ではない。その治療パターンは、しばしば集団として試験されるが、個々の治療経過には変動がある。この変動を理解することは、青少年のうつ病における治療のギャップを特定することに役立つ。米国・ハーバード大学医学大学院のNina R. Joyce氏らは、うつ病の若者に対する精神療法と抗うつ薬治療の12ヵ月間の経過における不均一性の特徴について検討を行った。JAMA pediatrics誌オンライン版2017年11月20日号の報告。

日本人2型糖尿病のCHD発症、肉摂取量に関連

 健康成人における心血管疾患の主な原因として食肉の過剰摂取が研究されているが、アジア人の糖尿病患者における研究はわずかである。今回、The Japan Diabetes Complications Study(JDCS)グループが日本人2型糖尿病患者で調査したところ、食肉の高摂取が冠動脈疾患(CHD)発症率上昇に関連することがわかった。European journal of nutrition誌オンライン版2017年12月8日号に掲載。

日本人肺がんの悪液質に対するanamorelin二重盲検試験の結果(ONO-7643-04)

 進行がん患者では、除脂肪体重を主体とする体重減少と食欲不振といった形で表れる悪液質がよくみられる。悪液質を有する日本のがん患者において、新たな選択的グレリン受容体アゴニストであるanamorelin(ONO-7643)の有効性と安全性を検討したONO-7643-04試験の結果が、先端医療センター研究所 片上 信之氏らによりCancer誌に発表された。

5歳以降の熱性けいれんとその後のてんかんリスク

 熱性けいれん(FS:febrile seizure)は、乳幼児期に起こる発熱に伴う発作と定義されているが、ほぼすべての年齢において観察される。FS後の非誘発性のけいれん発作リスクは、明確に定義されている。しかし、5歳以降でのFSの発症または持続に関するデータは、限られている。トルコ・Izmir Katip Celebi UniversityのPinar Gencpinar氏らは、5歳以降でFSを発症した患者の評価を行った。Seizure誌オンライン版2017年11月6日号の報告。

エリブリン・ペムブロリズマブ併用、トリプルネガティブ乳がんで良好な結果/サンアントニオ乳がんシンポジウム

 エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫)は、自社のエリブリン(商品名:ハラヴェン)と抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)との併用療法による転移性トリプルネガティブ乳がんを対象とした臨床第Ib/II相試験(ENHANCE1/ Study 218)のアップデート解析について、第40回サンアントニオ乳がんシンポジウムのスポットライトセッションで発表された旨を公表した。

atezolizumab併用療法、進行肺がん1次治療の第III相試験でPFSに有意差(IMpower150)/ESMO Immuno Oncology 2017

 進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)1次治療における、化学療法(パクリタキセル+カルボプラチン)±ベバシズマブへのatezolizumab併用の有効性と安全性を評価した第Ⅲ相試験IMpower150の結果が、スイス・ジュネーブで開催されたESMO Immuno Oncology Congress 2017で、ドイツ・Lung Clinic GrosshansdorfのM. Reck氏より発表された。

DOACエドキサバン、がんの血栓症で低分子ヘパリンに非劣性

 第一三共株式会社(本社:東京都中央区)は2017年12月13日同社のニュースリリースで、抗凝固薬エドキサバン(商品名:リクシアナ)による、がん合併静脈血栓塞栓症(VTE)患者を対象としたHokusai-VTE CANCER試験の結果において、エドキサバンが標準治療薬である低分子量ヘパリンのダルテパリン(国内未承認)に対して有効性および安全性に係わる主要評価項目において非劣性を達成したと発表。  本試験の結果は、米国ジョージア州アトランタで開催した第59回米国血液学会(ASH)年次総会のlate breaking sessionで発表されると共に、New England Journal of Medicineにオンライン掲載された。

WATCHMAN留置後の血栓症の特徴を調査

 左心耳は非弁膜症性心房細動患者における血栓塞栓症の主要な発生源と考えられ、経皮的に左心耳を閉鎖することが、長期の抗凝固療法に代わる治療として使用される頻度が増えている。米国においては、WATCHMANが米国食品医薬局(FDA)が承認した唯一の左心耳閉鎖デバイスである。しかし一方で、WATCHMAN留置後、残存するデバイス周囲からの閉鎖漏れや予期できないデバイス関連血栓が懸念されている。Cedar-Sinai 医療センターのShunsuke Kubo氏、Saibal Kar氏ら研究グループは、心房細動患者におけるWATCHMANに関連した血栓形成の特徴や、その影響を調べた。Journal of American College of Cardiology誌2017年8月号に掲載。

乳児のインフル、妊産婦のワクチン接種で予防可能か

 生後6ヵ月までの乳児は重度のインフルエンザ合併症リスクが高いが、インフルエンザワクチンを接種するには早過ぎる。今回、日本の前向きコホート研究で、母親のインフルエンザワクチン接種により乳児のインフルエンザが減少することを、大阪市立大学の大藤 さとこ氏らが報告した。著者らは「今回の結果は、妊産婦が幼児を守るためにインフルエンザワクチン接種を受けるべきであることを示唆する」としている。The Journal of infectious diseases誌オンライン版2017年12月5日号に掲載。

眼瞼炎は初期メタボリックシンドロームのサイン

 眼瞼炎は、メタボリックシンドローム(MetS)と有意に関連していることを、台湾・Show Chwan Memorial HospitalのChia-Yi Lee氏らが、台湾のLongitudinal Health Insurance Database(LHID)を用いて後ろ向きに症例対照研究を行い明らかにした。著者は、「眼瞼炎は初期のMetSであることを示すサインとして役立つ可能性がある。今後は、重症度の観点から眼瞼炎とMetSとの関連を調査すべきであろう」とまとめている。British Journal of Ophthalmology誌オンライン版2017年11月16日号掲載の報告。

PADの薬剤コーティングバルーンカテーテル発売/日本メドトロニック

 日本メドトロニック株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 トニー セメド)は、「IN.PACT Admiral(インパクト アドミラル)薬剤コーティングバルーンカテーテル」(以下IN.PACT Admiral)に対する保険適用を12月1日付で受け、承認条件の所定の手続きが進み次第、順次販売を開始すると発表した。