STEMI合併多枝冠動脈疾患、完全血行再建術は有効か/NEJM

ST上昇心筋梗塞(STEMI)を伴う多枝冠動脈疾患患者の治療では、非責任病変を含む完全血行再建術は、責任病変のみへの経皮的冠動脈インターベンション(PCI)と比較して、心血管死と心筋梗塞の複合のリスクだけでなく、心血管死+心筋梗塞+虚血による再血行再建術の複合をも有意に抑制することが、カナダ・マクマスター大学のShamir R. Mehta氏らが行ったCOMPLETE試験で示された。研究の成果は、NEJM誌オンライン版2019年9月1日号に掲載された。STEMI患者では、責任病変へのPCIは心血管死と心筋梗塞のリスクを低減するが、非責任病変へのPCIがこれらのイベントのリスクをさらに抑制するかは不明だという。