血管内治療の追加で脳梗塞の予後改善/NEJM

急性期虚血性脳卒中の患者に対し、標準治療に加えステント型血栓回収デバイスによる迅速血管内治療を行うと、身体機能や死亡率が改善され、QOLも良好であることが、カナダ・カルガリー大学のMayank Goyal氏らが行ったESCAPE試験で示された。前方循環の動脈近位部閉塞に起因する脳卒中では、t-PA(アルテプラーゼ)治療を行っても患者の60~80%が発症後90日以内に死亡または機能的自立が回復されない。これまでの試験からは、閉塞の部位が動脈近位部であることを証明し、迅速かつ効果的な画像法で梗塞巣が大きい患者を除外し、効率のよい作業手順で迅速な再疎通と高い再灌流率を達成することが重要であり、血栓の回収には前世代よりもステント型デバイスのベネフィットが優れることが知られている。NEJM誌オンライン版2015年2月11日号掲載の報告。