血友病B、AAV5ベクターを用いた遺伝子治療が有効/NEJM

血友病Bの成人患者において、アデノ随伴ウイルス(AAV)ベクターを用いた遺伝子治療薬etranacogene dezaparvovecは、年間出血率に関して第IX因子定期補充療法に対する優越性が認められ、安全性プロファイルは良好であることが、米国・ミシガン大学のSteven W. Pipe氏らが実施した非盲検第III相試験「Health Outcomes with Padua Gene; Evaluation in Hemophilia B:HOPE-B試験」の結果、示された。中等症~重症の血友病Bに対しては、出血予防のため生涯にわたり血液凝固第IX因子を補充する治療を継続する。血友病Bの遺伝子治療は、第IX因子活性を維持することで、第IX因子の補充療法なしで出血を予防できる可能性があった。著者は、「遺伝子治療が血友病B患者の治療の負担を軽減し、QOLを改善する可能性がある」とまとめている。NEJM誌2023年2月23日号掲載の報告。