抗凝固薬選択のためのリスク予測モデルを開発/BMJ
無作為化試験でダビガトランまたはワルファリン治療を受ける人の血栓塞栓症の推定発生率は、ルーチンケアを受ける人で観察された発生率と近接しており、一方、重大出血の発生率は、過小に評価していることが、米国ハーバード・メディカル・スクールのShirley V Wang氏らが2万1,934例のデータを解析し、報告した。心房細動患者における血栓塞栓症や重大出血のリスクについては、CHADS2やHAS-BLEDという確立されたリスクスコアがあり、ベースラインでのリスク推定、および抗凝固薬治療の導入ガイドとして用いられている。しかし、これらのスコアでは、抗凝固薬の選択肢は不明である。一方で、最近の無作為化試験により、ダビガトランまたはワルファリン治療下での血栓塞栓症および重大出血の推定リスクが示されており、研究グループは、それらのデータを統合解析することで、新たなリスクモデルの開発を試みた。BMJ誌オンライン版2016年5月24日号掲載の報告。