転移ホルモン感受性前立腺がん、標準治療+エンザルタミドが有効/NEJM
新規アンドロゲン受容体標的薬エンザルタミド(商品名:イクスタンジ)は、転移を伴うホルモン感受性前立腺がん(mHSPC)患者において、標準治療と比較し無増悪生存期間(PFS)と全生存期間(OS)を有意に延長した。ただし、エンザルタミド群では、とくに初期にドセタキセルの治療を受けた患者において、痙攣発作や他の有害事象が多くみられた。オーストラリア・モナッシュ大学のIan D. Davis氏らが、mHSPCの1次治療としてテストステロン抑制±ドセタキセルへのエンザルタミド併用の有効性および安全性を検証した、無作為化非盲検第III相試験「Enzalutamide in First Line Androgen Deprivation Therapy for Metastatic Prostate Cancer trial:ENZAMET試験」の結果を報告した。エンザルタミドは、去勢抵抗性前立腺がん患者のOSを改善することが示唆されていたが、ドセタキセルの有無にかかわらずテストステロン抑制とエンザルタミドとの併用がmHSPC患者のOSを改善するかは不明であった。NEJM誌オンライン版2019年6月2日号掲載の報告。