結腸・直腸がんをプライマリ・ケアで早期発見する方法とは?

プライマリ・ケアにおける結腸・直腸がんの診断では、症状の組み合わせと便潜血検査(特に免疫化学に基づく検査法)によるアプローチが最も有望であることが、オランダVU大学医療センターのPetra Jellema氏らによるメタ解析で示された。結腸・直腸がんはヨーロッパで2番目に多いがんであり、5年生存率は早期がんの90%以上に対し進行がんでは10%以下であるため早期診断が重要とされる。腹部症状のある患者は通常プライマリ・ケア医を受診するので、早期診断におけるプライマリ・ケア医の役割は大きい。しかし、腹部症状自体は頻度が高い一方、1名のプライマリ・ケア医が結腸・直腸がんに遭遇する機会は年にわずか1例にすぎないことから、診断精度の高い簡便な検査法の開発が切望されている。BMJ誌2010年4月10日号(オンライン版2010年4月1日号)掲載の報告。