救急外来、待ち時間が長いほど受診後の非入院帰宅者の有害イベントリスクが上昇
救急外来を受診後に入院せずに帰宅した患者では、待ち時間が長いほどその後の短期的な有害イベントの発生リスクが上昇することが、カナダ・トロント大学のAstrid Guttmann氏らの調査で明らかとなった。詳細は、BMJ誌2011年6月4日号(オンライン版2011年6月1日号)に掲載された。医師に面会せずに帰宅しても、診察を受けた場合と比較してリスクに変化はなかったという。先進諸国では、救急外来の長い待ち時間が広範な問題を引き起こしており、治療の遅れはもとより、時間的制約のある治療や入院を要する病態のよくない患者における不良な予後の原因にもなることが知られている。また、多くの患者が診察後に入院せず帰宅しており、最大で約10%の患者が医師にも会わずに病院を去るという。