プライマリ・ケア医が多い地域、高齢者の転帰良好、死亡率など低下:米国
米国で、プライマリ・ケア医が多い地域は少ない地域に比べ、高齢者の転帰が良く、死亡率や外来通院で治療が可能な病気(ACSC)による入院率などが低率であることが報告された。外来プライマリ・ケアの実態を反映する、メディケア支払いに基づくプライマリ・ケア専従換算に基づく分析でその傾向はより強く示された。ただしその場合、医療費コストは割高であることも示されたという。米国・ダートマス医学校健康政策研究センターのChiang-Hua Chang氏らが、米国高齢者向け公的医療保険(メディケア)加入者のうち、出来高払い制プラン加入者の約20%にあたる500万人超について調べ明らかにしたもので、JAMA誌2011年5月25日号で発表した。医療の質が向上しコストも抑制できるとしてプライマリ・ケア医を増やすことへの関心は高いが、プライマリ・ケア医数と患者のアウトカムに関しては十分に明らかにはされていないという。