再発高リスクHR+/HER2-乳がんに対する術後ribociclib療法(解説:下村昭彦氏)
NEJM誌2024年3月21日号に、再発高リスクのホルモン受容体陽性HER2-乳がんの術後内分泌療法に対するribociclibの上乗せを検証した「NATALEE試験」の結果が公表された。本試験の結果は2023年のASCOで発表され、さまざまなところで議論になっている。残念ながら日本では第I相試験で標準用量の半分でしか忍容性が確認されなかったため、ribociclibは国内では使用できない。NATALEE試験ではStageII~IIIの再発高リスクと考えられる集団に対して試験が行われ、5年間の内分泌療法にribociclibを3年(!)追加することで、3年無浸潤疾患生存率(IDFS)が90.4% vs.87.1%とribociclib群で3.3%と統計学的有意に良好であった。