小児科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:137

片頭痛をもつ子ども、乳児疝痛歴の頻度が高い/JAMA

 片頭痛をもつ6~18歳の小児、青少年は、片頭痛のない子どもに比べ乳児疝痛歴を有する割合が有意に高いことが、フランス・ロベール・ドゥブレ病院のSilvia Romanello氏らの検討で明らかとなった。出生後1ヵ月以内の乳児における手のつけられない号泣の原因の多くは疝痛で、一般に疼痛症候群とみなされている。一方、子どもの頭痛の主な原因に片頭痛があるが、乳児疝痛とその後の片頭痛発症の関連は知られていないという。JAMA誌2013年4月17日号掲載の報告。

小児の双極I型障害、アリピプラゾール有用性の定義は

 先行研究において、成人と小児の双極性障害に関する治療反応について複数の異なる定義が用いられている。米国・ノースカロライナ大学のEric Youngstrom氏らは、小児の双極I型障害と関連する躁病あるいは混合エピソードに関するアリピプラゾールの臨床的に意義のある治療効果について、異なる評価尺度の結果を対比し有効率の定義付けを行った。その結果、ヤング躁病評価尺度(YMRS)の50%スコア低下などが臨床的に意義のある治療効果であると認められたことを報告した。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌2013年3月23日号(オンライン版2013年3月12日号)の掲載報告。

小児に多いスピッツ母斑、保存療法戦略を支持

 小児に多く発現するスピッツ母斑の診断と管理については、戦略をめぐって論争がある。Brook E. Tlougan氏らは匿名WEB調査にて、世界中の小児皮膚科医にスピッツ母斑に関する信条、行動および診療経験についてサーベイを行った。その結果、保存療法を支持する結果が得られたことを報告した。JAMA Dermatology誌2013年3月号の掲載報告。

大人も子どもも減塩によるベネフィットがある/BMJ

 世界保健機構(WHO)のNancy J Aburto氏らは、減塩による降圧効果および心血管疾患との関連、さらに血中脂質、カテコールアミン、腎機能の変化にみられる有害反応の可能性について、システマティックレビューとメタ解析を行った。これらに関する過去のメタ解析は方法論の限界や検出力不足が指摘され、さらに一部の研究者から減塩は健康を害する可能性があるといった報告もあり、WHO栄養ガイドライン専門家アドバイザリーグループ栄養・健康サブグループが、減塩と非伝染性疾患との関連を明らかにすることを求められたことによる。BMJ誌オンライン版2013年4月3日号掲載の報告より。

自閉症、広汎性発達障害の興奮性に非定型抗精神病薬使用は有用か?

 米国・マサチューセッツ総合病院のLaura C. Politte氏らは、自閉症および広汎性発達障害患者への非定型抗精神病薬の使用に関する文献をレビューした。その結果、自閉症および広汎性発達障害にみられる興奮性に対し、現時点におけるファーストライン薬は非定型抗精神病薬であることを示唆した。Psychopharmacology誌オンライン版2013年4月4日号の掲載報告。

ロタウイルスワクチン、定期接種化後の有効性を確認

 米国疾病管理予防センター(CDC)のDaniel C. Payne氏らは、ロタウイルスワクチン5価(RV5、商品名:ロタテック、接種回数3回)および単価(RV1、同:ロタリックス、同2回)の両定期接種化後初となる予防効果に関する評価を行った。その結果、両ワクチン効果(VE)は1回以上接種で80%であり、5歳未満児のロタウイルス胃腸炎による病院救急部門(ED)受診および入院に対する顕著な減少効果が認められたことを報告した。米国ではRV5は2006年に、RV1は2008年に定期接種化されたが、それ以前はほとんどの乳幼児がロタウイルスに感染し、ロタウイルスが冬場の急性胃腸炎の最高70%を占め、毎年10億ドルを超える医療・社会的コストが生じていたという。Clinical Infectious Diseases誌オンライン版2013年3月13日号の掲載報告。

ADHDに対するメチルフェニデートの評価は?

 注意欠陥多動性障害(ADHD)の治療に用いられる中枢神経刺激剤メチルフェニデート。カナダ・アルバータ大学のSalima Punja氏らは、小児のADHDに対するメチルフェニデートの有効性および安全性に関して長時間作用型製剤と短時間作用型製剤で違いがあるかをシステマティックレビュー、メタアナリシスにて検討を行った。BMJ open誌オンライン版2013年3月15日号の報告。

抗精神病薬によるプロラクチン濃度上昇と関連する鉄欠乏状態

 小児および思春期患者への使用が増加している非定型抗精神病薬は、脳内ドーパミンを修飾する。ドーパミン作動性シグナル伝達において、鉄は重要な役割を果たしている。米国・アイオワ大学のChadi Albert Calarge氏らは、体内の鉄含量が精神症状の重症度、治療反応性、引き続き行われる抗精神病薬療法の忍容性と関連するか否かについて検討を行った。その結果、対象の45%が鉄枯渇、14%が鉄欠乏状態にあること、また鉄欠乏症を認める患者では血清プロラクチン濃度の上昇が強まることを報告した。Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology誌オンライン版2013年3月12日号の掲載報告。

小児双極I型障害に対するアリピプラゾールの効果は?

 米国・ジョンズ・ホプキンス大学のRobert L. Findling氏らは、小児の双極I型障害に対するアリピプラゾール長期投与の有効性と安全性を検討する、30週間の無作為化プラセボ対照試験を行った。その結果、アリピプラゾール10mg/日群、30mg/日群ともプラセボ群に比べ優れた有効性を示し、忍容性も良好であることを報告した。Bipolar Disorders誌2013年3月15日号の掲載報告。

ナルコレプシーのリスクが約16倍に、インフルワクチン接種の子ども/BMJ

 ASO3アジュバント添加パンデミックA/H1N1 2009インフルエンザワクチン(Pandemrix)の接種を受けた英国の子どもで、接種後6ヵ月以内に睡眠障害であるナルコレプシーを発症するリスクが約16倍に増大したことが、同国健康保護局(HPA)のElizabeth Miller氏らの調査で明らかとなった。2010年8月、フィンランドとスウェーデンで同ワクチンの接種とナルコレプシーの関連を示唆するデータが提示され、2012年にはフィンランドの疫学調査により、ワクチン接種を受けた小児/青少年でリスクが13倍に増大したことが判明した。現在、北欧諸国以外の国での検証が進められている。BMJ誌オンライン版2013年2月26日号掲載の報告。