急性呼吸不全のICU入院患者に標準化した多面的リハビリテーションの早期介入を行うと入院期間を短縮できるのか?(解説:山本 寛 氏)-572
急性呼吸不全の患者の予後は不良であり、もし生存しても身体機能の低下が待っている。こうした患者の身体機能を維持するためには、患者ごとに異なるアプローチが必要なことも多い。これまでにも、ICU入院患者に対する身体リハが入院期間を短縮したり、身体機能を改善させたりといった効果が報告されてはいるが、異論もあるところである。標準化された多面的なリハビリテーションによる早期介入が、ICUに入室した急性呼吸不全の患者の転帰を改善させるかもしれないと考えた著者らは、急性呼吸不全患者に対して、標準化された多面的なリハビリテーション(Standardized rehabilitation therapy;SRT)で早期介入を行った場合と、通常のICUケアを行った場合とを比較検討した。