呼吸器科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:257

デュルバルマブの肺がんCCRT維持療法、3年後も一貫した効果(PACIFIC)/ASCO2019

 化学放射線同時併用療法(CCRT)を受けた切除不能Stage III非小細胞肺がん(NSCLC)を対象とした第III相PACIFIC試験において、デュルバルマブは無増悪生存期間(PFS)および全生存期間(OS)の有意な改善を示した。本年の米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)では、PACIFIC試験の3年OSデータが発表された。  著者らは、PACIFIC試験の最新OSデータは、CCRT後デュルバルマブの長期臨床的有益性を強調し、さらにこの集団における標準治療としてのPACIFICレジメンを確立するものだとしている。

非扁平上皮NSCLCへの維持療法、Bev対Pem対Bev+Pem(ECOG-ACRIN 5508)/ASCO2019

 進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者における維持療法として、ベバシズマブ、ペメトレキセド、およびその併用の3群を比較した第III相ECOG-ACRIN 5508試験の結果を、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、米国・Winship Cancer Institute of Emory UniversityのSuresh Ramalingam氏が発表した。  これらの結果を受けてRamalingam氏は、併用群では、Bev群と比較してPFS中央値を延長したものの、OS中央値は有意な差が認められなかったと結論付けている。

局所進行非小細胞肺がん、予防的全脳照射のメリットは?/JAMA Oncol

 非小細胞肺がん(NSCLC)患者への予防的全脳照射(PCI)は有益か無益か。カナダ・プリンセスマーガレットがんセンターのAlexander Sun氏らは、RTOG 0214試験の最新の長期追跡結果より、治療後の病勢進行を認めないStageIIIの局所進行NSCLC(LA-NSCLC)患者において、PCIは5年および10年脳転移率を低下し、5年および10年無病生存期間(DFS)を改善したが、全生存期間(OS)は改善しなかったことを報告した。ただし、結果を踏まえて著者は、「主要評価項目を達成できなかったが、今回の長期結果は将来の研究に役立つ多くの重要な知見をもたらした。PCIが適切な患者集団と安全な介入を特定することが重要である」とまとめている。

オンコマインは4つのドライバー遺伝子を同時測定するコンパニオン診断システム

 肺がん治療においては、現在、4つのドライバー遺伝子(EGFR、ALK、ROS1、BRAF)に対して分子標的薬が承認されている。6月1日、これら4つのドライバー遺伝子を少量の検体で同時に測定できるコンパニオン診断システム「オンコマイン Dx Target Test マルチCDxシステム」(以下オンコマイン)が保険収載された。6月10日に開催されたメディアセミナー(サーモフィッシャーサイエンティフィック/ノバルティス ファーマ共催)で、後藤 功一氏(国立がん研究センター東病院呼吸器内科長/サポーティブケアセンター長)が有効な治療薬を患者さんに届けることの重要性を強調した。

人工呼吸器離脱の成功率が高いのは?圧制御vs.Tピース/JAMA

 人工呼吸器で24時間以上管理された患者に対し、抜管のために自発呼吸トライアル(SBT)を行う際、圧制御換気SBTを30分実施するほうが、Tピース換気SBTの2時間実施に比べ、抜管成功率が有意に高いことが示された。スペイン・マンレザ大学のCarles Subira氏らが、1,153例の患者を対象に行った無作為化比較試験の結果で、JAMA誌2019年6月11日号で発表した。人工呼吸器の離脱の適切性を見極めるには、SBTが最も良い方法だと考えられているが、その際の換気モードや実施時間については明確にはなっていなかった。今回の結果を踏まえて著者は、「より短時間で負荷の少ない換気戦略をSBTに用いることを支持する所見が示された」とまとめている。

局所進行NSCLCにおけるCCRT+アテゾリズマブの評価(DETERRED)/ASCO2019

 デュルバルマブが局所進行非小細胞肺がん(NSCLC)の化学放射線療法併用療法(CCRT)後の地固め療法の新たなスタンダードとなるなど、CCRTと免疫療法の併用によるサバイバルの改善が期待されている。そのような中、StageII~IIIのNSCLCにおいて、CCRTとアテゾリズマブの併用(地固めおよび維持療法)とCCRT単独を比較する第II相臨床試験DETERREDが実施された。その結果を米国・MDアンダーソンがんセンターのSteven H.Lin氏らが米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表した。

Stage I NSCLCにおける術後補助化学療法の効果/ASCO2019

 StageIの非小細胞肺がん(NSCLC)には異質性があり、再発を来すケースがある。しかし、これらの集団に対する術後補助化学療法には議論の余地がある。広島大学の津谷 康大氏らは、再発リスクによる病理StageI(pStage I)のNSCLCの術後補助化学療法の効果を分析し、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で発表した。  肺葉手術で完全切除したpStageI NSCLC 1,278例を分析対象とした。再発高リスクはCox比例ハザードモデルにより、腫瘍径(浸潤径)2cm超、リンパ管侵襲あり、血管侵襲あり、臓側胸膜浸潤ありと定義した。評価項目は無再発生存期間(RFS)、全生存期間(OS)、がん特異的生存期間(CSS)とした。

日本人非扁平上皮NSCLCへの維持療法、Bev対Bev+Pem(COMPASS)/ASCO2019

 日本人進行非扁平上皮非小細胞肺がん(NSCLC)患者における、カルボプラチン+ペメトレキセド+ベバシズマブ後の維持療法として、ベバシズマブとベバシズマブ・ペメトレキセド併用を比較した第III相COMPASS試験の結果を、米国臨床腫瘍学会年次総会(ASCO2019)で、九州がんセンターの瀬戸 貴司氏が発表した。  Bev+Pemによる維持療法は、主要評価項目のOSを延長したものの、Bev単剤に比べ、統計学的有意には至らなかった。一方、70歳未満およびEGFR野生型患者のOSを有意に改善した。瀬戸氏は、カルボプラチン・ペメトレキセドベースの維持療法において、ペメトレキセドは不可欠であると結論付けている。

終末期14日間の化学療法、5%未満に減少/JCO

 終末期(end of life、以下EOL)がん患者の積極的治療について、わが国でも高齢者においては中止を支持する機運が醸成されつつあるのではないだろうか。米国ではEOL化学療法は、最も広く行われている、不経済で、不必要な診療行為として、ベンチマーキングで医師のEOL14日間の化学療法使用を減らす取り組みが行われている。その結果、同施行は2007年の6.7%から2013年は4.9%に減少したことが、米国・テキサス大学MDアンダーソンがんセンターのPenny Fang氏らによる調査の結果、明らかになった。著者は、「首尾よく5%未満に減少した。この結果を現行のEOLオンコロジー戦略に反映することで、さらに高レベルのEOLの実践が期待できるだろう」と述べている。Journal of Clinical Oncology誌オンライン版2019年5月29日号の掲載報告。

サルコペニアは肺がん患者の約半数に合併し、OSを短縮する/Chest

 健康寿命を延ばすキーワードの1つとして注目されるようになったサルコペニア(骨格筋減少)だが、疾患予後との関連も注目されている。中国・四川大学のMing Yang氏らは、さまざまな報告がある肺がん患者の予後との関連について、コホート研究のメタ解析を行い、サルコペニアは、肺がん患者の約2人に1人と非常に多く認められること、小細胞肺がん(SCLC)患者および種々のStageの非小細胞肺がん(NSCLC)患者で全生存期間(OS)不良の重要な予測因子であることを明らかにした。Chest誌オンライン版2019年5月22日号の掲載報告。