アレルギー科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:37

ステップ4の気管支喘息患者にできればステロイドを内服させたくない(解説:倉原 優 氏)-258

外来で診ている最重症の気管支喘息患者では、ステロイドの経口投与やIgEをターゲットにしたオマリズマブ(商品名:ゾレア)を使うことがある。それでもコントロールができない患者は多く、さらなる武器に期待している呼吸器内科医は少なくないだろう。その1つが、モノクローナル抗体を用いた抗体医薬品である。メポリズマブは、インターロイキン-5をターゲットとしている。

新規抗IL-5抗体薬が重症喘息のステロイド低減/NEJM

 喘息コントロールについて経口ステロイド薬を必要とする重症患者に対して、新たな抗IL-5抗体薬メポリズマブは、有意に経口ステロイド薬の服用を節減し、急性増悪の低下および喘息症状を改善したことが、オランダ・アムステルダム大学のElisabeth H. Bel氏らによる無作為化二重盲検試験の結果、報告された。メポリズマブについてはこれまでに、重症の好酸球性喘息患者において、急性増悪を低下したことは示されていた。NEJM誌オンライン版2014年9月8日号掲載の報告より。

次世代の気管支喘息治療、重症喘息患者に希望の光となりうるか(解説:倉原 優 氏)-248

気管支喘息の治療においてヒト化モノクローナル抗体といえば、IgEをターゲットにしたオマリズマブ(商品名:ゾレア)が知られており、とくにステップ4の気管支喘息患者においては私も使用することがある。決して切れ味がよいとは思っていないが、いくばくかの効果が出る患者もいる。

重症好酸球性喘息に新規抗IL-5抗体が有効/NEJM

 重篤な好酸球性喘息の治療において、メポリズマブ(国内未承認)は病態の増悪を有意に低減することが、グラクソ・スミスクライン社・米国Research Triangle ParkのHector G Ortega氏らが行ったMENSA試験で示された。重症喘息患者は、高用量吸入グルココルチコイドの継続治療を行っても、経口グルココルチコイドの併用の有無にかかわらず、持続性の好酸球性炎症によって頻繁に増悪を来す場合がある。メポリズマブはインターロイキン(IL)-5に対するヒト化モノクローナル抗体で、好酸球性炎症を選択的に阻害し、喀痰や血中の好酸球数を減少させることで、増悪の頻度を低下させるとともにグルココルチコイド全身投与の必要性を低減するという。NEJM誌オンライン版2014年9月8日号掲載の報告。