降圧薬の心血管イベント予防効果、年齢や血圧で異なるか/Lancet
薬理学的な降圧は高齢になっても効果的であり、主要心血管イベント予防の相対的なリスク低下が無作為化時点での収縮期または拡張期の血圧値によって異なるというエビデンスはなく、120/70mmHg未満でも有効であるという。英国・オックスフォード大学のKazem Rahimi氏らBlood Pressure Lowering Treatment Trialists' Collaboration(BPLTTC)のメンバーらが、MACEのリスクに関する降圧薬の有効性を比較検証した無作為化比較試験のメタ解析結果を報告した。70歳以上の高齢者において、とくに、血圧が十分に上昇していない場合の心血管アウトカムに対する降圧の薬物療法の有効性は明らかになっていなかった。結果を踏まえて著者は、「降圧薬による治療は年齢にかかわらず重要な治療選択肢として考慮すべきであり、国際的なガイドラインから年齢に関連した血圧の閾値を撤廃すべきである」と述べている。Lancet誌2021年9月18日号掲載の報告。