内科の海外論文・最新ニュースアーカイブ|page:488

心血管疾患1次予防のためのスクリーニング、効果が高いのは/BMJ

 心血管疾患の1次予防を目的としたスクリーニング・プログラムとしては、喫煙者や不健康な食事摂取をしている集団に絞ると同時に、最も心血管疾患リスクの高いことで知られる貧困層にのみ実施することで、心血管疾患の発症や心血管死の予防効果が最も高くなる。英国・リバプール大学のChris Kypridemos氏らが、英国の実態を基に行ったミクロシミュレーション試験の結果、明らかにした。検討したプログラムは、英国の「National Health Service Health Checks」で、普遍的スクリーニングと代替実行可能な戦略について比較した。BMJ誌オンライン版2016年6月8日号掲載の報告。

リアルワールドの成績はどう読み解くべき?

 無作為化比較試験(RCT)の結果を基に承認された薬剤が、実臨床でも開発試験と同様の成績が得られるかを確認するためのリアルワールド・エビデンス。その特性や限界、結果を読み解く際の注意点について、井上 博氏(富山県済生会富山病院 院長/富山大学名誉教授)が、6月8日都内にて、バイエル薬品株式会社主催の会合で講演した。

“テレヘルス”は第4の医療になりうるか/BMJ

 心血管疾患高リスクの患者に対しデジタル医療技術を駆使した“テレヘルス(telehealth)”による介入は効果があるのか。英国・ブリストル大学のChris Salisbury氏らが、プラグマティックな多施設共同無作為化試験を行った結果、エビデンスベースに基づくテレヘルスでも臨床的効果は小さく、平均リスクの全体的改善には結び付かなかったことが示された。ただし、一部の心血管リスク因子や健康行動、またケアサポート・アクセスの患者認識について改善が認められたという。慢性疾患の増大で、低コストでケア提供を拡大するための新たな医療供給や自己管理サポートの方法が必要とされている。政策立案者の間では、テレヘルスの利用拡大が有効な策になると楽観視されているが、テレヘルス介入効果のエビデンスはあいまいで、リアルワールドでの効果のエビデンスはほとんど示されていないのが現状だという。BMJ誌オンライン版2016年6月1日号掲載の報告。

「バースデー・ブルー」で自殺が1.5倍に:大阪大学

 誕生日に自殺が増える「バースデー・ブルー」の仮説が日本人にも当てはまることを裏付ける統計結果が発表された。大阪大学の松林 哲也氏と米国・シラキュース大学の上田 路子氏は、1974~2014年に自殺や事故(交通事故、転落事故、溺死、窒息死など)により死亡した日本人207万3,656人の死亡記録をポアソン回帰分析を用いて検討した。その結果、自殺や事故による死亡者数が他の日と比べて誕生日に多いことが明らかになった。Social Science & Medicine誌オンライン版2016年4月29日号掲載の報告。

パブコメ募集「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」

 日本老年精神医学会は6月8日、都内で開いたプレスセミナーにおいて、「かかりつけ医のためのBPSDに対応する向精神薬使用ガイドライン」の改訂に当たり、2回目のパブリックコメントの募集を行うと発表した。コメントは学会ホームページ上で受け付けており、募集期間は6月13日午後~27日(最終日は17時まで)となっている。

BMIと全病因死亡率関係の正しい理解のために! (大規模システマティックレビューとメタ解析からのメッセージ)(解説:島田 俊夫 氏)-544

BMIと全病因死亡率(全死亡率)の関係は、世界的に大きな注目を集めている。また、メタボ症候群との絡みからも、BMIと全死亡率との関係の重要性は増加している。2016年5月5日にBMJ誌に掲載されたDagfinn Aune氏らの論文は、BMIと全死亡率の関係に関する大規模システマティックレビューとメタアナリシス(SR-MA)である。