大血管閉塞性脳卒中疑い患者の血栓回収可能センターへの直接輸送の効果(解説:中川原譲二氏)
血栓回収可能センターへのアクセスが制限されている非都市部では、大血管閉塞性(LVO)脳卒中が疑われる患者における最適な病院前輸送戦略は不明である。本研究の目的は、都市部以外の地域で、血栓回収可能センターへの直接輸送が、最も近い1次脳卒中センターへの輸送と比較して有益であるかどうかを判断することであった。2017年3月から2020年6月までの間、スペインのカタルーニャ地方で、最も近い1次脳卒中センターが血栓回収を施行できない地域において、急性LVO脳卒中が疑われる1,401例の患者を対象として、多施設、人口ベース、クラスター無作為化試験が行われた。最終フォローアップは2020年9月であった。患者は、血栓回収可能センター(688例)または最も近い1次脳卒中センター(713例)へ輸送された。