緑内障患者では皮膚カロテノイドレベルが認知機能と関連している
強力な抗酸化作用を持つカロテノイドの体内レベルが低いことが、緑内障患者の認知機能低下と関連がある可能性を示すデータが報告された。島根大学医学部眼科学講座の谷戸正樹氏らが、皮膚で非侵襲的に測定したカロテノイドレベルと認知機能テストの結果との関連を解析した結果であり、詳細は「Current Issues in Molecular Biology」に7月3日掲載された。
緑内障は視神経の障害によって視野の不可逆的な異常が進行する疾患で、高齢化を背景に患者数が増加しており、国内の失明原因のトップを占めている。認知症も高齢化を背景に患者数が増加しており、両者ともに神経変性疾患であるという共通点があって、発症や進行に活性酸素の関与が想定されている。一方、野菜や果物に豊富に含まれているカロテノイドは強い抗酸化作用があり、これらの神経変性疾患に対して保護的に働く可能性が示唆されている。とはいえ、体内のカロテノイドの測定には採血が必要なこともあり、眼科領域での研究はあまり進んでいない。しかし近年、反射分光法を用いて体内のカロテノイドを皮膚レベルで測定する技術が確立され、新たな展開を迎えている。