ホモシステインレベルの上昇は、認知症のリスク因子として確立されているが、ビタミンBを介したホモシステインレベルの低下が認知機能改善につながるかは、よくわかっていない。中国・首都医科大学のZhibin Wang氏らは、ビタミンBの摂取が認知機能低下や認知症発症リスクを減少させるかについて、調査を行った。Nutrition Reviews誌オンライン版2021年8月25日号の報告。
2020年3月1日までに公表された文献をPubMed、EMBASE、Cochrane Library、Web of Scienceよりシステマティックに検索した。ビタミンB摂取による認知機能低下への影響を調査したランダム化臨床試験(RCT)、食事によるビタミンB摂取と認知症発症リスクに関するコホート研究、ビタミンBとホモシステインレベルの違いを比較した横断的研究を含めた。2人のレビュアーが独立してデータを抽出し、研究の質を評価した。不均一性の程度に応じてランダム効果モデルまたは固定効果モデルを用いて、平均差(MD)、ハザード比(HR)、オッズ比(OR)を算出した。