医療一般|page:409

ニボルマブ、MSI-H転移性大腸がんに承認/FDA

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:ジョバンニ・カフォリオ)は2017年8月1日、米国食品医薬品局(FDA)が、フルオロピリミジン、オキサリプラチンおよびイリノテカンによる治療後に病勢進行した高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)の転移性大腸がん(mCRC)の成人および小児(12歳以上)患者の治療薬として、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)を承認したことを発表した。この適応は、奏効率(ORR)および奏効期間に基づき、迅速承認された。この適応の承認の継続条件は、検証試験において臨床的有用性を証明し記載すること。推奨用量は240mgで、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、2週間ごとに60分以上かけて静脈内投与する。

乳がん関連リンパ浮腫リスクに影響する因子

 乳がん治療関連リンパ浮腫(breast cancer-related lymphedema:BCRL)は、乳がん治療中の女性にとって重大な合併症である。米国・メイヨークリニックのToan T. Nguyen氏らが大規模集団コホート研究でBCRL発症とリスク因子を調べたところ、化学療法、放射線療法、腋窩リンパ節郭清(ALND)、進行したStage、高いBMIの因子を持つ患者でBCRL発症率がより高いことがわかった。BCRLは多様な治療による後遺症であり、リスク因子も多様であることが示唆された。Annals of surgical oncology誌オンライン版2017年8月1日号に掲載。

整形内科が診る腰痛、肩こり、五十肩

 2017年7月2日、コニカミノルタジャパン株式会社 ヘルスケアカンパニーは、都内において白石 吉彦氏(島根県 隠岐島前病院 院長)を講師に迎え、「外来超音波診療-腰痛 肩こり 五十肩のみかた-」をテーマに医師向けのセミナーを開催した。当日は、全国から100名近い医師が参加した。セミナーでは、事前アンケートで要望の多かった「腰痛、肩こり、五十肩」の3つに焦点をあて、動作分析による発痛源検索、超音波検査(以下「エコー」)を使用した圧痛点の確認方法、エコーでの筋肉同定、エコーガイド下注射の手技、針先描出などが説明された。

認知症の根治療法研究、どの程度進んでいるか

 認知症の根治療法(disease modifying)は存在しない。また、認知症の根治療法アウトカムのコンセンサスも得られていない。英国・ロンドン大学のLucy Webster氏らは、軽度から中等度の認知症における根治療法研究の中核アウトカム測定に関する最初のエビデンスベースコンセンサスの作成を行った。PLOS ONE誌2017年6月29日号の報告。

米国成人のドライアイ有病率は約7%

 米国では、1,600万人超の成人がドライアイと推定されると、米国・Shire社のKimberly F. Farrand氏らが、地域住民を対象とした横断研究の結果を報告した。ドライアイの有病率は、男性より女性で高く、年齢とともに増加することも示された。また、著者は「18~34歳の若年者でもドライアイがみられることに注目すべきである」と述べている。American Journal of Ophthalmology誌オンライン版2017年7月10日号掲載の報告。

durvalumab、切除不能StageIII肺がんのブレークスルー・セラピーに指定

 AstraZeneca(本社:英国ロンドン、最高経営責任者(CEO):Pascal Soriot)およびその生物製剤研究開発拠点MedImmuneは2017年7月31日、米国食品医薬品局(FDA)が白金製剤を用いた根治的同時化学放射線療法後に進行が認められなかった局所進行切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)患者の治療薬としてdurvalumabをブレークスルー・セラピーに指定したことを発表した。

高齢糖尿病患者の降圧薬アドヒアランスと効果の関連

 米国Kaiser Permanente Institute for Health ResearchのMarsha A. Raebel氏らによる約13万例の高齢糖尿病患者の後ろ向きコホート研究で、85歳以上もしくは複数の併存疾患を持つ糖尿病患者では、アンジオテンシン変換酵素阻害薬/アンジオテンシンII受容体遮断薬(ACEI/ARB)の服薬アドヒアランスと血圧低下が関連しないことが示された。一方、スタチンのアドヒアランスはLDLコレステロール(LDL-C)の低下と関連していた。Pharmacotherapy誌オンライン版2017年7月28日号に掲載。

双極性障害に対する抗うつ薬治療、その是非は

 双極性障害(BD)患者に対する抗うつ薬の長期使用の有効性および安全性は、依然として議論の余地が残っている。中国・the Second Xiangya Hospital of Central South UniversityのBangshan Liu氏らは、BD患者の長期抗うつ薬使用の有効性と安全性を調査したランダム化比較試験(RCT)のメタ解析を行った。Journal of affective disorders誌オンライン版2017年7月11日号の報告。

BMSと国立がん研究センター、希少がん対象の共同研究契約を締結

 ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社(東京都新宿区、代表取締役社長:ダビデ・ピラス)は、国立研究開発法人国立がん研究センター(東京都中央区、理事長:中釜 斉、以下、国立がん研究センター)と、希少がんの研究開発およびゲノム医療を推進する産学共同プロジェクト「MASTER KEYプロジェクト」に関する共同研究契約を締結した。

2次予防のLDL-C管理が厳格に―動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017

 日本動脈硬化学会が、先般「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」を改訂した。2012年から5年ぶりとなる。今回の改訂のポイントとしては、従来、NIPPON DATE80を使用していた絶対リスク評価を吹田スコアに変更したことと、動脈硬化性疾患の2次予防のLDL-C管理目標値が100mg/dLから70mg/dLに変更され、より厳格化されたことなどが挙げられる。  以下、主だった改訂点を紹介する。

認知症の睡眠障害、その悪影響は

 睡眠障害の症状は、アルツハイマー病(AD)患者において、共通して認められる。しかし、AD患者の睡眠障害症状が、介護者の負担やQOLに及ぼす影響については、あまり知られていない。米国・ペンシルベニア大学のPhilip Gehrman氏らは、AD患者の睡眠障害の罹患率を明らかにし、介護者の負担やQOLを予測する症状を特定するため検討を行った。また、患者の睡眠障害の症状が介護者に及ぼす影響を他の介護者と比較し、介護者のQOLを予測する際の患者の特徴について検討を行った。Geriatric nursing誌オンライン版2017年7月3日号の報告。

中年期のBMIと認知症リスク~59万人のメタ解析

 スイス・ジュネーブ大学のEmiliano Albanese氏らが、中年期のBMIと認知症との関連について、相反する19研究における約59万人のメタ解析を行った結果、中年期の肥満が認知症リスクを増加させることが示された。一方、低体重と認知症との関連性は依然として議論の余地があるとしている。Alzheimer's & dementia誌2017年6月20日号に掲載。

PD-L1高発現NSCLC1次治療、ペムブロリズマブKEYNOTE-024試験の日本人データ/日本臨床腫瘍学会

 KEYNOTE-024試験は、未治療のPD-L1高発現(TPS50%以上)非小細胞肺がん(NSCLC)に対するペムブロリズマブの1次治療を評価する国際共同無作為化第III相試験。全集団の解析では、無増悪生存期間(PFS)のHRが0.50(p<0.001)、全生存期間(OS)のHRも0.60(p=0.005)と、標準化学療法(SOC)群に対するペムブロリズマブ群の優越性が示されている。第15回日本臨床腫瘍学会では、同試験の日本人患者集団の解析結果が、兵庫県立がんセンター里内美弥子氏より発表された。

4種類の非定型抗精神病薬、自律神経系への影響を比較:横浜市大

 抗精神病薬は、統合失調症患者の自律神経系(ANS)機能不全に関連するが、各非定型抗精神病薬の影響は明らかになっていない。横浜市立大学の服部 早紀氏らは、リスペリドン、オランザピン、アリピプラゾール、クエチアピンの4種類の非定型抗精神病薬が、ANS活性にどのような影響を及ぼすかを調査した。Schizophrenia research誌オンライン版2017年7月12日号の報告。