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てんかん患者の精神疾患有病率は健常人の8倍

 アイルランド・ボーモント病院のMaurice J Clancy氏らが行ったシステマティックレビューおよびメタ解析の結果、てんかん患者において精神疾患を有する人は最大6%存在し、そのリスクは健常対照と比較して8倍高かったことが報告された。また、側頭葉てんかん患者で7%と、とくに高かったことも判明した。てんかんは、精神疾患のリスク因子であると思われてきたが、著者は、「今回明らかになった関連は、さらなる検討により、精神疾患の病因学的な手がかりが得られる可能性を示唆するものである」とまとめている。BMC Psychiatry誌オンライン版2014年3月13日号の掲載報告。

うつ病患者、SSRI治療開始1年以内に約半数がセカンド治療に

 大うつ病性障害(MDD)患者において、ファーストライン治療でSSRI投与を受けた人のうち、約半数がセカンドライン治療を受けており、その多くがアドオン療法を受けていることが明らかになった。米国・イーライリリー社のSusan Ball氏らが診療報酬支払請求データベースを分析して報告した。ただしセカンドライン治療は、残存症状の寛解を目標としたものと思われ、著者らは「今回の分析結果は、寛解を達成するために、医師と患者がもっとよりよきパートナーとなり付加的介入を行う必要があることを示唆するものであった」とまとめている。Annals of General Psychiatry誌オンライン版2014年3月19日号の掲載報告。

進行NSCLC1次治療のプラチナダブレット:VNR+CDDP vs DTX+CDDP

 進行非小細胞肺がん(NSCLC)の治療において、VNR+CDDP(VC療法)とDTX+CDDP(DC療法)の効果の同等性については議論の残るところである。中国・安徽省立医院のGuodong Shen氏らは、進行NSCLCの1次治療におけるVCとDC療法の比較を目的としてメタアナリシスを行った。Molecular and Clinical Oncology誌2014年1月2日号の掲載報告。

救急搬送患者に対する抗精神病薬の使用状況は

 最近の専門ガイドラインでは、救急部門(ED)に搬送されてきた激しい興奮を呈する患者へのファーストライン治療として、第二世代抗精神病薬(SGA)の経口投与が推奨されているが、現実的にはほとんど投与は行われておらず、処方の増加もみられないことが判明した。また投与されている場合は通常は経口投与で、しばしばベンゾジアゼピン系薬の併用投与を受けており、アルコール依存症患者への処方頻度が最も高かったことも明らかになった。米国・UC San Diego Health SystemのMichael P. Wilson氏らが報告した。Journal of Emergency Medicine誌オンライン版2014年3月21日号の掲載報告。

河川や水道水で抗うつ薬検出:東ヨーロッパ

 抗うつ薬は低濃度曝露であっても、脊椎動物・無脊椎動物のいずれにおいても中枢系および末梢神経系を通じてホメオスタシスを妨げ、水生生物に若干の有害作用をもたらす可能性がある。これまで東ヨーロッパの河川または水道水における、抗うつ薬の存在に関する報告はなかったことから、ポーランド・ワルシャワ大学のJoanna Giebultowicz氏らは、21種の抗うつ薬の出現について、ポーランドの主要河川であるヴィスワ川の特異的地点と、ワルシャワ近郊の小さな川であるウトラタ川、そしてワルシャワの水道水について調べた。その結果、河川からは21種のうち11種が、水道水からは同5種が検出されたことなどを報告した。本調査は、東ヨーロッパの水資源中の抗うつ薬の含有状況についての最初の調査報告であった。Ecotoxicology and Environmental Safety誌オンライン版2014年3月14日号の掲載報告。

抗精神病薬による体重増加や代謝異常への有用な対処法は:慶應義塾大学

 抗精神病薬に誘発される代謝異常の管理はしばしば困難であり、これらを軽減するうえで薬剤の併用は理にかなっているとされている。慶應義塾大学の水野 裕也氏らは、統合失調症患者における抗精神病薬誘発性の代謝異常に対する薬物療法の有効性を明らかにすることを目的とした、システマティックレビューとメタ解析を行った。その結果、各種薬剤の併用により体重増加およびその他の代謝異常の軽減が図られることが示され、なかでもメトホルミンは体重増加の軽減、インスリン抵抗性の改善、血清脂質の低下など代謝異常の是正に好ましい多彩な作用を示すことを報告した。Schizophrenia Bulletin誌オンライン版2014年3月17日号の掲載報告。

スタイルを気にしすぎる女性はうつに注意を

 加齢に伴う体型の変化は、女性のボディーイメージの認識に影響を与えるが、中年女性におけるボディーイメージについてはほとんど知られていない。米国・ノースウェスタン大学のKathryn L Jackson氏らは、白人およびアフリカ系アメリカ人の中年女性を対象に、ボディーイメージと抑うつ症状との関連を検討した。Archives of women's mental health誌オンライン版2014年3月13日号の報告。

ドナーの年齢や性別の不一致は予後に影響する?HCV感染/非感染者への肝移植

 C型肝炎ウイルス(HCV)感染者への肝移植は、50歳以上のドナーからの移植を回避することで、予後を向上させる可能性があることが、ポーランド・ワルシャワ医科大学のMichal Grat氏らの報告により明らかになった。一方、ドナーとレシピエントの性別の一致/不一致で予後が左右されることはなかった。Annals of transplantation誌2013年12月23日号の報告。

BPSD治療にベンゾジアゼピン系薬物治療は支持されるか

 米国・テキサス大学サンアントニオ校のRajesh R. Tampi氏らは、認知症の行動・心理症状(BPSD)に対するベンゾジアゼピン系薬物治療の有効性と忍容性に関する、無作為化試験のシステマティックレビューを行った。その結果、現状の入手できたデータは、限定的ではあるが、BPSDへのベンゾジアゼピン系薬物治療をルーチンに行うことを支持しないものであったことを報告した。ただし特定の状況では使用される可能性があることも示唆されている。American Journal of Alzheimer's Disease and Other Dementias誌オンライン版2014年3月6日号の掲載報告。