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カルボキシセラピーによる脂肪除去、効果はあるが持続せず

 非侵襲性の脂肪除去は、施術後のdowntime(回復期間)が短くリスクも低いため好まれている。安全性と有効性の両方を兼ね備えた新しい非侵襲性脂肪除去術の試みは重要であるが、米国・ノースウェスタン大学のMurad Alam氏らによるランダム化比較試験の結果、カルボキシセラピー(皮下脂肪への炭酸ガス注入)は忍容性が良好で皮下脂肪を一過性に減少させるものの、持続性はないことが明らかにされた。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年4月23日号掲載の報告。

脂肪摂取と認知症リスクに関するメタ解析

 疫学研究によると、食事による脂肪摂取は、アルツハイマー病(AD)や認知症リスクと関連しているが、この関連性は明確になっていない。中国・浙江大学のYue Ruan氏らは、脂肪摂取とADや認知症リスクとの関連をシステマティックに調査するため、メタ解析を行った。Current Alzheimer research誌オンライン版2018年4月27日号の報告。

乳児期に被災した福島の子供は体重増加の傾向

 生後10ヵ月までに福島県で東日本大震災の被害を受けた子供は、過体重の傾向があることが福島県立医科大学の小野 敦史氏らの研究により明らかになった。この結果について小野氏は、福島第一原子力発電所に近く放射線量がより高い浜通りや中通りにおいて外出が制限されたことが関係しているという見解を示している。BMJ Paediatrics Open誌2018年2月7日号に掲載。

20歳までに多いがんは「白血病」

 2018年5月30日、国立がん研究センター(理事長:中釜 斉)の「がん対策情報センター(センター長:若尾 文彦)」がん統計・総合解析研究部は、2009~11年に新たにがんと診断された小児およびAYA:Adolescent and Young Adult(思春期・若年成人)世代のがん罹患率を人口集団ベースで集計し、同センターのサイト内に統計解説ページを新規に開設した。  これは、厚生労働科学研究費補助金「都道府県がん登録の全国集計データと診療情報等の併用・突合によるがん統計整備及び活用促進の研究」研究班の「地域がん登録」データを活用し、今回初めて小児からAYA世代のがん罹患率を全国規模の人口集団ベースで小児がん国際分類に従い集計したもので、がん種の順位も合わせての公表となった。

自閉スペクトラム症におけるうつ病や自殺念慮のリスクと保護因子

 自閉スペクトラム症(ASD)患者では、自殺願望や自殺行為のリスクが有意に増加している。ASD患者の社会的困難さは、しばしば社会的隔離につながり、そのことでうつ病リスクを高める可能性があると考えられる。オーストラリア・ラ・トローブ大学のDarren Hedley氏らは、ASD患者の孤独感や社会的支援が、うつ病や自殺念慮に関連する潜在的なリスクおよび保護因子に及ぼす影響について検討を行った。Depression and anxiety誌オンライン版2018年4月16日号の報告。

Stage III 肺がん、化学放射線療法+免疫療法が期待される理由

 2018年5月25日、第11回アストラゼネカ・オンコロジーサイエンス・メディアセミナー「肺がんの早期治療における免疫治療への期待」が開催された。山本 信之氏(和歌山県立医科大学 呼吸器内科・腫瘍内科 教授)、髙山 浩一氏(京都府立医科大学大学院医学研究科 呼吸器内科学 教授)が登壇し、Stage III切除不能非小細胞肺がん(NSCLC)治療における課題と免疫療法による可能性、およびこれまでほとんど明らかにされてこなかった、Stage III肺がん患者の心理的負担感をテーマに講演した。

アルコール関連での緊急入院後の自殺リスクに関するコホート研究

 アルコール乱用は、自殺のリスク因子として知られているが、アルコール関連の入院とその後の自殺による死亡リスクとの関連は、よくわかっていない。英国・Public Health Wales NHS TrustのBethan Bowden氏らは、アルコール関連での緊急入院後の自殺による死亡リスクを特定するため、検討を行った。PLOS ONE誌2018年4月27日号の報告。

認知症を除外できない?高齢者の新運転免許制度

 多発する高齢ドライバーによる事故を防ぐため、2017年3月の道路交通法改正で75歳以上の運転免許更新の手続きが変更になったが、新制度でも認知症の高齢者を必ずしもスクリーニングできていない―。八千代病院認知症疾患医療センターの川畑信也氏は、5月25日~27日大阪で開催された日本抗加齢医学会の「自動車運転の現在と未来」と題したシンポジウムで、こうした問題提起を行った。

男女の排尿時間はどちらが長いか?~日本抗加齢医学会総会

 「あなたは自分が何秒間おしっこしているか知っていますか?」  男女別の排尿時間という、これまで泌尿器科、婦人科の世界できちんと検証されてこなかったシンプルな疑問を明らかにしたのは、旭川医科大学病院臨床研究支援センターの松本 成史氏。5月25日~27日に大阪で開催された日本抗加齢医学会のシンポジウム中でその研究成果を発表した。