双極性障害の自殺企図に対する季節的な日照時間変動の影響
双極性障害では、概日リズムの乱れと自殺リスクの高さとの関連が認められる。双極I型障害患者を対象としたこれまでの探索的研究では、冬と夏の日照量の変化と自殺企図歴との関連が示唆された。この結果をより多くのデータを用いて確認するため、ドイツ・ドレスデン工科大学のMichael Bauer氏らは、情報源を42%、収集国を25%増加させ、検討を行った。International Journal of Bipolar Disorders誌2021年9月1日号の報告。
さまざまな緯度の40ヵ国より得られた71件の情報源から収集したデータを分析した。分析対象には、双極I型障害患者4,876例が含まれており、これまでの研究よりも45%増加した。対象患者のうち、自殺企図歴を有する患者は1,496例(30.7%)であった。太陽からの光エネルギーが地表に当たる量を示す日照量のデータを、64ヵ国、479地点より収集した。