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心房細動アブレーション後の肺静脈狭窄、ステント留置術でより良好な成績【Dr.河田pick up】

 心房細動のアブレーションに伴う肺静脈狭窄(pulmonary vein stenosis:PVS)に対するカテーテルインターベンションは、無作為化試験のデータやガイドラインがないため、いまだに難しい領域である。ドイツ・ライプチヒ大学のSchoene K氏らが、PVSに対するカテーテルインターベンションでの治療について、単施設後ろ向き研究の結果を報告した。JACC Cardiovascular interventions誌オンライン版2018年8月27日号に掲載。

EGFR変異肺がん、アファチニブ→オシメルチニブの治療シークエンスを評価/ベーリンガーインゲルハイム

 ベーリンガーインゲルハイムは、2018年8月9日、電子カルテなどの診療情報に基づき、EGFR変異陽性の進行非小細胞肺がん(NSCLC)患者のシークエンシャル治療の影響を評価する、リアルワールド、レトロスペクティブ研究GioTagの登録を完了したと発表。1次治療アファチニブ2次治療オシメルチニブと、シークエンシャルにEGFR-TKIを投与された患者を登録する。当研究のデータは日本を含む10ヵ国204例で構成されている。

自閉スペクトラム症に対するパルミトイルエタノールアミド補助療法のランダム化比較試験

 自閉スペクトラム症には、炎症やグルタミン酸興奮毒性が関連しているといわれている。パルミトイルエタノールアミドは、グルタミン酸による毒性を予防し、同時に炎症反応を阻害することが証明されている内因性カンナビノイドである。イラン・Iran University of Medical SciencesのMona Khalaj氏らは、小児自閉スペクトラム症に対する10週間のリスペリドンとパルミトイルエタノールアミドの併用療法の有効性を検証するため、初めてのランダム化並行群間二重盲検プラセボ対照試験を実施した。Journal of Psychiatric Research誌2018年8月号の報告。

日本人双極性うつ病患者に対するクエチアピン徐放性製剤の多施設二重盲検ランダム化比較試験

 クエチアピンフマル酸塩は、さまざまな精神疾患に適応を有する非定型抗精神病薬であるが、日本人双極性うつ病患者に対する研究は行われていなかった。CNS薬理研究所の村崎 光邦氏らは、日本人双極性うつ病患者に対するクエチアピン徐放性製剤(XR)の有効性および安全性を評価するため、検討を行った。Psychopharmacology誌オンライン版2018年8月1日号の報告。

デュルバルマブ国内発売、StageIII非小細胞肺がんで初の抗PD-L1抗体

 アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:ステファン・ヴォックスストラム)は2018年8月29日、「切除不能な局所進行の非小細胞肺癌における根治的化学放射線療法後の維持療法」を効能・効果とした抗PD-L1ヒトモノクローナル抗体デュルバルマブ(商品名:イミフィンジ)の販売を開始した。

アトピー性皮膚炎治療薬デュピルマブ、ワクチン接種に影響なし

 IL-4/IL-13のシグナル伝達を阻害する、抗ヒトIL-4Rα抗体デュピルマブが、アトピー性皮膚炎(AD)患者のワクチン接種後の反応に、どう影響を及ぼすかは知られていない。米国・Oregon Medical Research CenterのAndrew Blauvelt氏らは、無作為化二重盲検プラセボ対照比較試験において、デュピルマブが、破傷風・ジフテリア・百日咳混合ワクチン(Tdap)および4価髄膜炎菌ワクチンの接種に影響を及ぼさないことを明らかにした。またデュピルマブは、血清総IgE値の有意な減少、プラセボと比較したADの重症度改善、良好な忍容性を示した。Journal of the American Academy of Dermatology誌オンライン版2018年8月6日号掲載の報告。

統合失調症に対する第2世代抗精神病薬持効性注射剤の治療結果

 統合失調症患者における、第2世代抗精神病薬(SGA)の長時間作用型持効性注射剤(LAI)による治療と、再発、精神科への入院、入院日数、故意による自傷行為の回数および入院関連費との関連について、デンマーク・オールボー大学のRene Ernst Nielsen氏らが、調査を行った。Schizophrenia Research誌オンライン版2018年7月10日号の報告。

ピロリ除菌による胃がんリスク低下、高齢者では?

 Helicobacter pylori(H. pylori)の除菌は胃がんリスクを低下させるが、高齢者におけるデータは少ない。今回、香港大学のWai K. Leung氏らは、H. pylori除菌治療を受けた患者の大規模コホートおよびマッチさせた一般集団における胃がんリスクを年齢層別に比較した。その結果、とくに高齢者で、除菌治療後10年以上経過している群で、除菌治療と胃がんリスク低下が有意に関連していた。Gastroenterology誌2018年7月号に掲載。

医師のアルバイト代、時給が高い診療科は

 ケアネットでは、2018年7月に「勤務医1,000人に聞く!医師のアルバイト収入について」のアンケートを行い、第1回では年間アルバイト収入について、第2回ではアルバイトの時給について報告している。第3回では、最終回として、アルバイトの時給についてさらに深掘りした結果を発表する。  医師のアルバイトの時給を地方別に見てみると、最もアルバイトの時給が高い傾向にあったのは、関東地方だった。

腰痛や肩こりなどの「痛み」による経済損失約1兆9千億円

 働き方改革のもと、仕事へのかかわり方や働き方が変化しつつある。その中でも見過ごされやすい問題として、健康問題を抱えて就業ができない、効率を上げることができないという就労問題がある。今回、健康に起因する就労問題の中でも「痛み」に焦点をあて、ファイザー株式会社とエーザイ株式会社が共催で、2018年8月8日にプレスセミナーを開催した。セミナーでは、「健康経営時代に欠かせない『痛み』の早期診断と治療」をテーマに、「痛み」がもたらす社会的損失と神経障害性疼痛のスクリーニングツールについて講演が行われた。

抗インフルエンザ薬、使用上の注意改訂指示

 2018年8月21日、厚生労働省医薬・生活衛生局医薬安全対策課から、抗インフルエンザウイルス薬の「使用上の注意」改訂指示の通知が出された。これは、5月と7月に行われた薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の結果を踏まえ、改訂が必要と判断されたもの。通知には、「オセルタミビルリン酸塩(商品名:タミフル)を含む抗インフルエンザ薬7成分の添付文書を速やかに改訂し、医薬関係者への情報提供など必要な措置を講ずること」と記されている。

日本人2型糖尿病でのエンパグリフロジン+リナグリプチン合剤の上乗せ効果

 SGLT2阻害薬エンパグリフロジンと、DPP-4阻害薬リナグリプチンの配合剤による併用療法が、エンパグリフロジン単剤による治療で効果不十分な日本人2型糖尿病患者における治療選択肢として有用であることが示された。川崎医科大学の加来 浩平氏らによる、Diabetes, obesity & metabolism誌オンライン版2018年8月9日号に掲載の報告。

パニック症に対する薬物療法のシステマティックレビュー

 パニック症(PD)の治療には、いくつかの効果的な薬物治療がある。しかし、その治療結果は多くの患者で不十分であり、現在推奨されている治療法に対する治療反応の質の改善、抗不安薬の組み合わせを広げることの有用性が示唆されている。イタリア・Villa San Benedetto Menni HospitalのDaniela Caldirola氏らは、過去5年間でPDに対する薬物治療がどのように変化したかを調査するため、薬理学的研究(第III相臨床試験以降)の最新システマティックレビューを実施した。Expert Opinion on Pharmacotherapy誌オンライン版2018年7月31日号の報告。

FDA、小細胞肺がんにニボルマブ承認。20年ぶり新薬/BMS

 Bristol-Myers Squibb社は、2018年8月17日、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)が、プラチナベース化学療法と1つ以上の他の治療ライン後に進行した、転移を有する小細胞肺がん(SCLC)の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)から承認を受けたと発表した。この承認は、ニボルマブの第I/II相CheckMate-032試験の結果に基づくもの。