ペムブロリズマブ、非小細胞肺がん(PD-L1高発現)1次治療に承認:FDA Merck & Co., Inc.は2016年10月24日、抗PD-1抗体ペムブロリズマブ(商品名:キイトルーダ)が、PD-L1高発現(50%以上)と判定され、EGFRまたはALK遺伝子変異のない転移性非小細胞肺がん患者(非小細胞肺がん 以下、NSCLC)の1次治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したことを発表した。
患者さん負担を軽減するインスリン ノボ ノルディスク ファーマ株式会社は、10月13日都内において、同社の持効型インスリンアナログ インスリン デグルデク(商品名: トレシーバ注〔以下「本剤」という〕)の「用法・用量」の改訂に伴い、基礎インスリンの臨床知見に関するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、インスリン治療の実際とともに、患者のインスリン治療への意識などのアンケート結果も発表された。
うつ病エピソードと緯度との関連とは カナダにおける緯度と年間のうつ病エピソードの有病率との関連について、カナダ・カルガリー大学のScott B Patten氏らが検討を行った。Canadian journal of psychiatry誌オンライン版2016年10月11日号の報告。
理想の年収額は2,000万円以上―医師1,000人へのアンケート ケアネットでは、9月9日(金)~12日(月)に会員医師1,000人(各年代200人ずつ)を対象に「医師の年収に関するアンケート」を行った。その中で、ご自身の業務内容・仕事量に見合うと思う年収額について尋ねたところ、現在の年収帯と同じ年収帯を回答する医師が多かった。なお、全体で最も回答数が多かった年収帯は2,000~2,500万円(17%)であった。
統合失調症や双極性障害、ビタミンD欠乏の有病率は いくつかの研究において、ビタミンD低レベルと統合失調症との関連が示唆されている。現時点で、双極性障害患者におけるビタミンD欠乏症の有病率に関する研究のみが存在する。オランダ・Mental Health Care Organisation Noord-Holland-NoordのRemco Boerman氏らは、ビタミンD欠乏症は、統合失調症や統合失調感情障害患者より、双極性障害患者で一般的であるとの仮説と一般オランダ人よりも、統合失調症、統合失調感情障害、双極性障害患者で一般的であるとの仮説について検証を行った。なお、これまでの研究では入院患者を対象としていたが、本研究では唯一、外来患者を含み検討を行った。Journal of clinical psychopharmacology誌オンライン版2016年9月21日号の報告。
果物摂取と胃がんリスクが逆相関~日中韓での研究 果物・野菜の摂取と胃がんリスクとの関連について疫学的な知見は一貫していない。北京大学のTianyi Wang氏らは、日本・中国・韓国において前向き試験のプール解析を行った結果、果物の摂取量が多いと非噴門部胃がんリスクが低下する可能性を報告した。International journal of cancer誌オンライン版2016年10月19日号に掲載。
10月29日は「世界乾癬デー」 2016年10月24日(月)、日本イーライリリー株式会社/鳥居薬品株式会社は、10月29日の「世界乾癬デー」に先駆け、「意識調査から考える『乾癬の治療ゴールとコミュニケーション』」と題するプレスセミナーを開催した。セミナーでは、医師と乾癬患者の意識調査の結果を基に、現在の治療課題が論議された。
ADHD女児に併存する精神疾患は ADHD児は、併存する精神疾患リスクが高い。ADHDは、女児で最も一般的な小児疾患の1つであるにもかかわらず、男児と比較し、臨床的相関が少ないと考えられている。米国・カリフォルニア大学のIrene Tung氏らは、女児における、ADHDの有無と内在的(不安、抑うつ)、外在的(反抗挑戦性障害[ODD]、行為障害[CD])精神障害の併存率をメタ分析により要約した。Pediatrics誌2016年10月号の報告。
複雑なPCI症例ではDAPTを延長すべきか? 薬剤溶出ステント(DES)留置を行った複雑な経皮的冠動脈形成術(PCI)後、抗血小板薬2剤併用療法(DAPT)の最適期間は定まっていない。Gennaro Giustino氏ら研究グループは、PCIの複雑性に応じ、短期間(3~6ヵ月)と長期間(12ヵ月以上)におけるDAPTの有効性および安全性を比較検討した。Journal of the American College of Cardiology誌2016年10月25日号に掲載。
初回エピソード統合失調症、治療中止の理由は 初回エピソード統合失調症では、1年間の抗精神病薬治療による寛解が推奨される。英国・Brighton and Sussex Medical SchoolのRichard Whale氏らは、初回エピソード統合失調症で一般的に使用される抗精神病薬の有効性を調査した。BJPsych open誌2016年9月号(オンライン版2016年10月10日号)の報告。
緑内障の視野障害の重症度、網膜血管密度の減少と関連 近年、光干渉断層計血管造影(OCT-A)により網膜の微小血管の評価が可能となっている。米国・カリフォルニア大学サンディエゴ校のAdeleh Yarmohammadi氏らは、OCT-Aを用いて測定した血管密度の減少が、原発開放隅角緑内障における視野障害の重症度と、構造異常にかかわらず有意に関連していることを明らかにした。著者は、「OCT-Aは緑内障の管理において有用な技術であり、疾患の病態生理における血管系の役割について理解を深めることができる」とまとめている。Ophthalmology誌オンライン版2016年10月7日号掲載の報告。
統合失調症に対する中国伝統医学、エビデンスの評価は 統合失調症に対する中国伝統医学のランダム化比較試験の報告を調査し、この分野における研究のレビューを、中国・上海大学のHongyong Deng氏らが行った。Asia-Pacific psychiatry誌オンライン版2016年10月13日号の報告。
抗PD-L1抗体atezolizumab、肺がんに承認:FDA 米国食品医薬品(FDA)は2016年10月18日、プラチナを含む化学療法中または後に進行した転移性非小細胞肺がん(NSCLC)に対し、atezolizumab(商品名:TECENTRIQ、Genetec Oncolog)を承認した。
接触皮膚炎治療に有望視される開発中のJAK阻害薬 サイトカインのシグナルを伝達するヤヌスキナーゼ(JAK)の阻害が、接触皮膚炎のような炎症性皮膚疾患の治療手段となりうる可能性が報告された。京都大学の天野 渉氏らがマウスを用いた実験において、JAK阻害薬JTE-052は抗原特異的T細胞活性化とその後の接触過敏症のような皮膚の獲得免疫に対して抑制作用を示すことを明らかにした。Journal of Dermatological Science誌オンライン版2016年9月13日号掲載の報告。
双極性障害女性、ライフサイクルで注意すべきポイント 双極性障害女性において、生殖サイクルイベントは、気分エピソードと関連していることがエビデンスで明確に示されている。しかしながら、臨床的特徴との関連を調査した研究は少ない。オーストラリア・ウェスタンシドニー大学のTania A Perich氏らは、生殖サイクルイベントにおける気分症状と、生涯を通じて重大だと思われる障害の特徴との関係を検討した。The Australian and New Zealand journal of psychiatry誌オンライン版2016年9月28日号の報告。
冠動脈de novo病変に対する「ステントレスPCI」 薬剤溶出ステント(以下、DES:Drug Eluting Stent)の再狭窄率は低い。しかし、ステント血栓症、ステントフラクチャー、neo-atherosclerosisなどいくつかの問題が残る。一方、バルーン単独の経皮的冠動脈インターベンション「ステントレスPCI」はいまだに根強く、薬物溶出バルーン(DCB:Drug Coated Balloon)の臨床応用により注目されており、その有効性を支持する臨床試験もある。獨協医科大学 循環器内科の西山直希氏らは、de novo冠状動脈狭窄病変の治療におけるDCBの有効性を評価することを目的とした研究を行っている。International Journal of Cardiology誌2016年11月1日号の報告。
双極性障害患者の脳に対する向精神薬の影響は 双極性障害患者の脳の構造が異常であるとのエビデンスがある。リチウムの摂取量は、全体および部分的に脳ボリュームを正常化すると考えられるが、脳容積や皮質厚に対する抗精神病薬の効果は明確ではない。オランダ・ユトレヒト大学医療センターのLucija Abramovic氏らは、双極性障害I型患者の大規模な均質サンプルを用いて、抗精神病薬とリチウム摂取により誘導された疾患特異的な脳の偏差を明らかにするため検討を行った。European neuropsychopharmacology誌オンライン版2016年9月21日号の報告。
非小細胞肺がん1次治療、ニボルマブ単剤と化学療法の比較:CheckMate-026 ブリストル・マイヤーズ スクイブ社(NYSE:BMY)は2016年10月9日、PD-L1発現レベルが1%以上の進行期非小細胞肺がん(NSCLC)患者の1次治療として、ニボルマブ(商品名:オプジーボ)単剤療法を評価したCheckMate-026試験の主要解析の最終結果を発表した。本試験は、PD-L1発現レベルが5%以上の患者における無増悪生存期間(PFS)を評価することを目的に実施された。すでに公表された本試験のトップライン結果では、化学療法と比較し、主要評価項目であるPFSの優越性が示されなかったと公表されている。
晩年期治療抵抗性うつ病の治療戦略に必要なものとは 治療抵抗性うつ病(TRD)に対する経験的および主観的な治療戦略に関する情報は、相対的に不足しており、とくに晩年期については顕著である。オーストラリア・ディーキン大学のKatarina Arandjelovic氏らは、2016年に米国精神医学会の精神科タイムズの調査、米国老年精神医学会議(AAGP)によるメンバー調査からの知見レビューを行った。The American journal of geriatric psychiatry誌2016年10月号の報告。