心房細動アブレーションによる高度肺静脈狭窄、適切な対処法は?
心房細動のアブレーションに伴う肺静脈狭窄(PVS)は、その頻度は減っているものの、依然として重篤な病態である。肺静脈拡張やステント留置術が報告されているが、これらの治療における長期成績については知られていない。そこで、メイヨークリニックのDouglas L. Packer氏らが、高度の肺静脈狭窄が認められた患者がどのような症状を有するかを調べるとともに、バルーン単独、もしくはバルーンとステント双方を用いた侵襲的治療後における再狭窄のリスクを評価した。Circulation誌2016年12月号に掲載。
本研究は前向き観察研究で、2000~14年に高度の肺静脈狭窄を認めた124例を対象とした。124例すべてにおいてCTが用いられ、219の肺静脈に高度の狭窄があると診断された。102例(82%)については診断時に症状があり、頻度の高い症状として、息切れ(67%)、咳(45%)、倦怠感(45%)、そして運動耐容能の低下(45%)がみられた。また、27%が喀血を経験していた。