うつ病と抗うつ薬治療は乳がんリスクに影響しているのか
うつ病および抗うつ薬の使用がそれぞれ乳がんのリスクを高めるという仮説があるが、これらに同時に曝露した場合を考慮した先行研究はなく、うつ病によるリスク上昇が抗うつ薬使用に起因したものか、あるいはそうでないのかは未解決であった。米国マサチューセッツ大学アマースト校のKW Reeves氏らは、うつ病と抗うつ薬の使用を同時に考慮したモデルを用いて、乳がんリスクに及ぼす影響を検討した。その結果、うつ病は乳がんリスクと関連しなかったこと、抗うつ薬がわずかであるが乳がんのリスクを増加させ、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)によるリスク上昇が確認されたことを報告した。Cancer Epidemiology Biomarkers & Prevention誌2015年4月号の掲載報告。