統合失調症への抗精神病薬、第一世代vs. 第二世代の注射製剤の効果は
長時間作用型注射製剤の抗精神病薬は、幅広い統合失調症疾患群で薬物治療のアドヒアランスおよび再発の低下を目的に用いられている。しかし、第二世代と第一世代の抗精神病薬について、長時間作用型注射製剤に関する相対的な有効性の評価は行われていなかった。米国ジョージア・リージェンツ大学のJoseph P. McEvoy氏らは、統合失調症または統合失調感情障害の成人患者を対象に、第二世代のパリペリドンパルミチン酸と第一世代のハロペリドールデカン酸の有効性を比較する多地域二重盲検無作為化試験を行った。その結果、パリペリドンパルミチン酸治療は、ハロペリドールデカン酸治療と比べて、治療不成功について統計的有意差は示されなかったことが明らかにされた。一方で、体重増加や血清プロラクチン値上昇との関連が認められたが、アカシジアとの関連はハロペリドールデカン酸でみられた。著者は、「それでも信頼区間(CI)値から、パリペリドンパルミチン酸には臨床上の有効性のアドバンテージがある可能性は排除できない」と述べている。JAMA誌2014年5月21日号の掲載報告。